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思い出すこと

「そうだね、エリーが月と私どっちがきれいって返してきたよね」

 半年前を思い出していると、リン姉が聞いてきた。

「アニーちゃんはなんて答えたの」

「エリーがきれいだって思うほうだよ、です」


 半年ぐらい前のことを思い出し、リン姉に話す。

 その少し前の夏にエリーと櫛を交換し、春は下の子たちと桜並木を眺めていた。


(懐かしいな)

 周囲を改めて見渡すと、エリーがいた。

 昨日知り合った、ロッサとミルクとリン姉とランがいる。

 新しい人、新しい家、新しい生活。一昨日とはまるで違う環境に少し戸惑う。

(早く馴染もう)

 そう思っていると、院長先生や下の子たちの顔が思い浮かぶ。

(きちんと食べているだろうか。眠られているだろうか。元気だろうか)

 前の暮らしを思い出していると、ボクの瞳から涙がこぼれた。



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