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 ドライヤーの音が小さくなる。ボクはエリーに(くし)を手渡す。

「苦手でもちゃんと向き合おう」


「はい、おしまい。アニーちゃんの髪さらさらで梳きやすかったよ」

 エリーが感想を教えてくれる。なんだかボクは照れてくさくなる。

「私の髪もといていいよ」

「あれ、エリーは終わったんじゃ」

「アニーちゃんにといてほしくて」

 ボクはエリーから櫛を借り、後ろに立つ。

「えいっ」

 さくっ。

「痛っ」

 ボクは慌てて魔法を唱える。


――精霊さんがこの櫛にもしおられたら今ボクに力を貸してと願います


 今度は上手に行く。人の髪に櫛を入れるのは難しいと思う。


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