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月とボクと

 精霊は自然や物に宿る。寿命は長く設定したのだと教わっている。

「あれ、でも種族には寿命の差があるよ」

「そう、だから気になったんだ。不思議だなってね」

 お兄ちゃんは不思議って言葉を大切にしている。


「物事は不思議って感じることから始まるんだよ」

 月が鏡に映る。

「エルフが長生きなのは、どんな理由があるんだろうって調べることもそうかな」

「理由がわかれば、寿命の差はなんとかなるのかな」

「結果次第、かな。挑戦することが大切なんだ。常識の枠を超えることも必要さ」

 お魚さんへの願いを思い出す。あれは本来一人用とエリーは言っていた。


「院長先生もいろいろ挑戦したからこそ、今みたいな魔法使いになったんだよ」

 月は白い雲に覆われてぼんやりと光っている。

「どうしたんだい」

「ボクは魔法が苦手だから」


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