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はじまりの魔法使い
「こんばんは、お兄ちゃん。うつむくクセはもう直したし、ちゃんと着けたよ」
「良かった。院長先生みたいな魔法使いに一歩近づけたんだね」
お兄ちゃんは優しい声で話してくれた。
「うん、大学で魔法の勉強をしているお兄ちゃんにも追いついてみせるんだから」
「それは頼もしいね」
「お兄ちゃんはどうなの、魔法の歴史を勉強しているって聞いたよ」
お兄ちゃんも僕の憧れの人で、しゃべり方も真似ている。
「そうだよ。『はじまりの魔法使い』を勉強しているんだ」
「どんなことをしているの」
はじまりの魔法使いは魔法を世界に広め、この世界に多くの種族を出現させた。
エルフやドワーフ、獣人、鬼、人魚、虫人、妖精……そのほかにもいると聞く。
どの種族も世界になじみ、暮らしを営んでいる。
「最初から学んでいるよ。ただ気になるところがあってね。
『はじまりの魔法使いは精霊だけを長寿とし、種族の寿命を平等に設定した』
って文章が気になったんだ」




