6話
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【有効打に欠ける】
口から溢れでた言葉に思わず驚いた。初陣がこの様な理不尽でほとほと呆れると同時に、より新鮮な発想を要求されていることに何か利用できるものがあることを『予兆』が告げているのだった
【〈守護者〉実行停止】
兎にも角にも魔力の捻出に踏み切る。いくら限定実行といえどその魔力消費は計り知れず『魔力生成』による余剰分すら食い尽くす勢いだ
防御は〈剛気鬼象〉で間に合っている
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【…っく】
やはり肉体の弱点が足を引っ張っている〈剛気鬼象〉の再実行時の隙を白龍の突進で徐々に削られている。【天使の白翼】があろうとも魔力の放出による〈自己自傷〉が治癒を上回りかけている。休息を取らなければ肉体が駄目になってしまう
【『思考整理』を起点に〈演算〉実行】
とある策を思いつき実行可能かを〈演算〉による事象再現に乗せ結果の出力待つ、その間にも白龍の突進は続き〈自己自傷〉による限界が近づいてきた
そこまでして〈演算〉の結果は〈再現不可〉の出力結果を出してきた
【『状況解析』により問題点修正
〈評価値〉〈変数値〉の不足…っ!】
気を取られた一瞬。白龍からの突進により意識が僅かに飛びかけ、体制を立て直そうと【天使の白翼】を実行したが傷の治りが悪くなっていた
【あ…】
2度目の油断。最早迫り来る白龍から身を守る術がなく、迫り来る白龍の巨体に立ち尽くすしかなく、衝撃に備え目を瞑るしかなかった
「ティーナさん!」
しかし、その瞬間は訪れることはなく───代わり聞き慣れた声による聞いたことのない切羽詰まった叫び声だった
「皆さんは!?何故ひとりなんですか!」
【マージ】
マージはその幼い身体で巨体の突進を逸らしていた。その代償として彼の両の掌から両腕に掛けて衝撃と鋭利な龍鱗による被害で血塗れになっていた
【マージ】
「どうすればいいんですか?」
【マージ、私は…】
「?」
【私はティーナじゃない】
「え?何を言って…」
【ブローカーだ】
「…え?」
【私の名前はブローカーだ】
◆
私の言葉に呆気にとられるマージだったが突然近づいてくると私を持ち上げ、白龍からの突進を回避して見せた
【アーツを使っていないのに…】
「今はそんなことどうでもいいでしょう!
皆さんは?」
【この部屋の外で倒れている】
「無事なんですか?」
【あまり長くはない】
「じゃあ尚更あれを早く
倒さなくちゃ駄目じゃないですか!」
【何故そこまでする。マージ、貴方は…】
私は何故かそこで言い淀んでしまった
「ティーナさん…」
【ブローカー】
「…ブローカーさん、後で話しましょう
今はあれを倒すことが先決です」
【非常に危険です】
「策がない訳ではないんですよね?」
【ですが】
「じゃあ指示を下さい。僕は役立たずですが…」
息が上がりだした直後2回目の突進を避けて見せたマージ。マージのこの身体能力に理解が及ばない───何故人ひとりを抱えて走り、まぐれでもなく突進を避けられたのか、疑問が尽きない事態が起き過ぎている
「…指示に従って動けますので」




