−1話
【検閲対象】
頑張っても報われない
そんなのお断りだ
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マージは孤児だ。戦争孤児という者で激化する魔物と人との戦火により家と故郷を焼かれ、灰の上で死を待つばかりの孤児だった
命以外の全てを奪われ、途方を晒していた時。生きる理由がなくとも死を恐れたマージは灰の中から食料を探す内に『学習書』を偶然にも発見した
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それをきっかけに【技巧反影】との形持たぬ交流が始まった。『術式』頭に刻むと【賞賛】とも取れる言葉が聞こえ、それを聞きたいがために必死になって『学習書』と向き合った
「ありがとうギコウさん」
被造物は作者を愛することが当たり前だと聞く───この感覚は造られたものなのだと。しかし、この時受けた謝辞は決して偽りなどではなかった。己が【スキル】との他愛無い挨拶であったとしても『感謝』があったことは事実なのだから
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そして6年前。第二の転機が訪れる───アルトラとの出会いだ。地方から出たばかりのアルトラは探索者の組織より依頼された戦争被害の調査中に偶然にも生存者マージを保護した
マージの心の傷は不運にも野心と執着の入り混じるアルトラを喜ばせたいという気持ちで埋められた。どれ程の蛮行を働かれようと喜んで貰いたい一心でより一層の『努力』をする様になった
悲しきかな。しかしアルトラにあるのは〈自己愛〉だけだった。広げた両手は誰かを抱きしめるためではなく、手に入れた財宝をより独り占めにするために開かれていた
結局のところ、頑張ったところで彼の満足のいく結果を他人が齎すのは難しく、齢が二桁にいくかいかないかのマージにはあまりに無謀な『努力』だったという他ない
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何故【私】ではなかったのか。考える間もなく結論に至る。結局のところ【私】はそもそも彼と会話すらしてこなかったのだ
助けもせず、返事もせず
ただあるだけ、ただいるだけ
人の温もりを欲して身近な人間に縋るのは至極当然の結果だと今にしてみれば理解できる。だから【私】は派生を持って彼に寄り添った
より洗練された
【彼を助けられる存在へとなることで】
【貸技仲介】アーツブローカーとして
より【具体的な形】を得ることで少しでも
助けになれる様に【派生】した
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【それがこんな結果を生むなんて
私はなんて親不孝ものなんだろうか】
無感情キャラって難しいよね。文字にする時の難易度といったら感情の揺れがそもそもないからかなり難しい。映像作品ならやりようはいくらでもあるけど、長ったらしく書けばいいってもんじゃないのは経験済み、スマホ片手に書いてる身からすると堪え性のない人にとっては辛さは尋常じゃないだろうしね




