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第18話 期末試験の結果と、乙女ゲームの秘密

 そうして迎えた秋学期の期末試験の結果発表。


 わたしは今回も首席をキープすることができてほっとした。


 そして、ヒロインのローザはなんと10位だった。


 わたしは結果を見にきたローザと抱き合って喜んだ。



 ♢♢♢



 それから数日後の放課後。


 いつもの図書室でローザは嬉しそうに緑のペンケースを掲げて見せてくれた。


「じゃーん! 見て見て!! 先生からもらったの!!」


 彼女の努力を間近で見ていたので、わたしも達成感でいっぱいだ。


「良かったですね」

「ありがと! リディアのおかげだわ!!」

「どういたしまして」

「リディアも首席だったから、アスールからなにかもらったんじゃないの?」

「それが、なぜか髪飾りをいただきまして」


 そう、秋学期の期末試験で首席をとったわたしに、お兄様はお祝いとして髪飾りをくださったのだ。

 青い宝石があしらわれた青いリボンの髪飾りを。


「今着けているのがそう? って、これゲームと同じやつじゃん!」

「やっぱりそうですよねぇ。なぜかヒロインがもらうはずのものをわたしがもらっちゃってるんですよねぇ」


 どうしてこうなったのか。

 頭を抱えるわたしに、ローザは当然だとばかりに言う。


「攻略が順調に進んでるってことでしょ? 良かったじゃん。これは卒業式のあとでアスールに告白されるんじゃない?」

「まさか! わたしはモブなのでありえないですよ」

「あれ? 知らない? リディアは確かにモブだけど、全くの無名キャラじゃなくて、主人公の友人でサポートキャラよ?」

「え!? でも名前に色名が入っていないですし、髪も目も普通の薄茶色ですし!」

「『フルウム』って確かラテン語でベージュって意味じゃなかったっけ? リディアの髪も目もベージュじゃない」


 ラテン語!?!?

 そんなのわかるか!!


 てっきり完全なモブだと思ったら、まさかの主人公の友人のサポートキャラだったなんて。


 途中までしかプレイしていないから気がつかなかった。


 そういえば現実でもローザと一緒に勉強したり友達になったりしたのでゲーム通りになっている。

 卵が先か鶏が先かだけれど。


「ちなみにサポートキャラは主人公が攻略しなかった攻略対象とエンディングで結ばれることになってるわよ」

「ええ!? それって物語の終盤でよくある余りものの脇役達で雑にカップルが成立するみたいなやつじゃないですか!」

「そうそれ。リディアの場合は、きちんとした手順でアスールを攻略しているから、相手はアスールじゃない?」


 確かに主人公がもらうのと同じ、お兄様のイメージカラーの青い万年筆やドレス、髪飾りをもらったけど、お兄様を攻略しているつもりなんて全くなかった。


 あれ?

 お兄様がわたしに攻略されているってことは、つまりお兄様はわたしのことがお好きってこと?


 いや、まさかそんな。

 あんな超イケメンなお兄様がモブのわたしのことなんて好きになるわけないか。

 危うく痛い勘違いをするところだった。危ない危ない。




 ……と、この時は思っていたのだけれど、卒業式のあと、わたしはお兄様に呼び出されることになった。



 ♢♢♢



 わたしは今しがた聞いたお兄様の言葉が信じられずにしどろもどろで聞き返す。


「お、お兄様、今なんておっしゃいました???」

「うん。僕はリディアを愛してるんだ。僕と婚約してほしい」

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