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草原の魚  作者: 日次立樹


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瞬きの間に消える


水しぶき 花火 初恋 瞬きの間に消えるものを愛する季節


文月の明けきらぬ朝 蓮花よりこぼるる露は甘露となりて


幾度の夢の浮橋渡れども居留守ばかりの片恋の君


一年に一度の往復タクシーでカササギたちは恋の仲立ち


水田を渡る蓮風涼やかにポニーテールの後れ毛揺らし


片道の切符で海を見に行こう 帰りは君の返答次第


夏の夜は語り明かすに短くて 踊ってみればわかるでしょうか


海は青 海を知らない人だけが言い切ることのできる明るさ


蝉時雨途絶えた縁側 風鈴は甘く響いて夕立を待つ


炎天下たどる家路に揺らめくは 陽炎それか君の幽霊



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