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草原の魚  作者: 日次立樹


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夏の刑罰

少年は私を宝物と呼び 虫ピンをさし磔刑に処す


おし黙る 崩れかかった石垣の中の一つになったつもりで


後悔を知らない子らの夏が来る 蝉の歌声死に絶える頃


入水するカマキリはとうに死んでいて ハリガネムシの命をつなぐ


8月の太陽は眩しすぎるので 日の当たらない場所で咲きたい


冷え性の私の手さえ生ぬるく 初めてアイス食べきる猛暑日


死んでから残るものってなんですか 道端に光る甲虫の殻


冷蔵庫の中 数センチ残された麦茶を捨てて夏がすり減る


美しい星の記憶となるように 線香花火は明滅し消ゆ


雨風に光に音に滲み出る夏の痛みをかえりみぬ人


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