85話 有名女優からのお誘い
ファンイベントが終わり数週間が過ぎた。
祐樹達、星も含め学校が夏休みに入っていた。
夏休みに入ったため、星のスケジュールも今までより増え、ほぼ毎日TVの収録や打ち合わせなどが入っていた。
そのため、星は夏休み中は都内のホテルで宿泊することなった。
さやかは会社が借りた賃貸マンションで宿泊することになった。
その日も打ち合わせが20時くらいまで掛かりホテルに着いたのは21時になっていた。
「星ちゃん、今日も遅くなっちゃったね」
「はい、でも大丈夫です。毎日充実してるって感じがします。」
「明日も朝からTV局で打ち合わせだから今日は早く寝てね」
「ありがとうございます。さやかさんも早めに寝て下さいね」
「ありがとう!、また明日」
「おやすみなさい!」
「おやすみ」
ホテルのロビーで車を降りた星はフロントでカードキーを受け取りエレベーターに向かった。
5階のフロアーに着き、自分の部屋に入った。
星はさやかの前では強がっていたが、疲労が溜まっていた。
部屋に入るとベットに横になった。
「ふー疲れた!」
そう言いながら携帯を確認する。
「あっ、お母さんからだ」
母親から何回か電話がかかっていた。
星はそのまま母親に電話をした。
「もしもし、お母さん」
「もしもし、星」
「ごめん、今ホテルに着いたところ」
「毎日遅くまで大変だね。体調とか大丈夫?」
「うん、何とか大丈夫!」
「それなら良いんだけど」
「でもちょっと疲れ気味かな?」
「そうだよねぇ。夏休みに入ったらほぼ毎日仕事だもんね。ちゃんと食べてる?」
「食べてるよ。美味しいものいっぱいあるし」
「食べられてるなら大丈夫かな?」
「まぁ自分の選んだ道だし頑張るから大丈夫!」
「そうだね」
「来週の前半は仕事がない予定だから、一度帰るね」
「うん、待ってるね」
「それじゃぁまた明日も頑張る!」
「おやすみ」
「おやすみ」
星は電話を切った。
「お風呂入ろー」
そう言うとベットから立ち上がり、バスルームのお風呂の栓を閉め、お湯を溜めだした。
「温度は少しぬるめの温度・・・38度くらいかな?」
お湯が溜まる間、少しベットでテレビを観ていた。
丁度、21時からのドラマが始まっていた。
「最近ゆっくりテレビ観ていないなぁ」とつぶやきながらドラマを見る。
そこにはCM曲の打ち合わせで出会った岸本美優が出ていた。
「あっ美優さん」
「やっぱり綺麗だなぁ」と心で思う。
「そうだ、明日の打ち合わせは美優さんも来るって言っていたなぁ」
「久しぶりに会える。楽しみ!」
「ずっと会いたいと思っててもタイミングなかったしなぁ」
そう言うと丁度、お風呂の溜まった音がした。
星はベットの上で服を脱ぎ、裸になった状態でバスルームに向かった。
ホテルのバスルームの湯船は少し小さ目だけど、背の低い小柄な星にはちょうど良い大きさでもあった。
足こそ伸ばせられないが、体全体がお湯に浸かる状態であった。
星はお湯に浸かりながらふと考えた。
「祐樹どうしてるかな?」
そう思うと少し寂しさが襲ってきてた。
疲れてると少しの事で感情が動いてしまう。
星は知らない間に自分の胸や大事な所を触っていた。
バスルームから吐息が漏れる。
その後、落ち着いた星はお風呂でゆっくり身体を癒した。
次の日の朝、TV収録の打ち合わせでは数人のアーティストと俳優の数人が集まると言うものであった。
その中には岸本美優の名前もあった。
星はTV局に着くと、一番に岸本美優の控室に足を運んだ。
星がドアをノックする。
「はい!どうぞ」
星がドアを開ける。
「HIKARIです。大変ご無沙汰しています。」
「あっ!HIKARIちゃん。こんにちは」
「デビューおめでとう!」
「ありがとうございます。」
「私の言った通りだったでしょう!HIKARIちゃん凄く人気になったね」
「自分でも驚いています。」
「それはHIKARIちゃんの実力だよ」
「美優さんにそんなこと言われたらめっちゃ嬉しくなっちゃいます。」
「はは、そうかな?」
「はい」
「今日はよろしくね」
「はい、よろしくお願いします。」
そう言うと星は控室を出た。
その後、打ち合わせが始まり来週の収録に向けた進行などが確認された。
打ち合わせは2時間ほどで終了した。
控室に戻った星は、さやかと話していると控室のドアがノックされた。
「はい!」
「HIKARIちゃん。岸本です。」
「美優さん?」そう言うと星がドアを開けた。
「打ち合わせお疲れさまでした。」
「いえ、美優さんもお疲れさまでした。」
「HIKARIちゃん、今都内のホテルに泊まってるんだよね」
「はい、そうです。」
「今日の夜って空いてる?」
「さやかさん、今日の夜って大丈夫だったっけ?」
「夜は18時以降なら大丈夫です。」
「それなら、うちのマネージャーも一緒に4人でごはん行かない?」
「えっ!いいんですか?」
「さやかさん、どう?」
「どうって、凄く光栄です。」
「それじゃぁ決まりね」
「時間は19時頃が良いかな?」
「大丈夫です。」
「それなら泊ってるホテルに19時に迎えに行くね」
「ありがとうございます。」
「じゃぁまた後で!」
「はい」
そう言うと岸本美優は控え室を出て行った。
さやかが「岸本美優さんと食事って・・・凄く緊張しそう!」
「大丈夫ですよ。美優さん凄く優しいから」
「星ちゃん、やっぱり凄いわ!あの岸本美優さんからごはんのお誘いなんて!」
「前から行こうって言ってはいたんですけどね、お互いなかなか時間が合わなくて」
「そうなんだね。こう言うところが星ちゃんの凄いとこだよ!」
「はは、ありがとうございます。」
「ホテルで待ち合わせなら、私も今日は星ちゃんのホテルを予約するね」
「その方が良いですね」
そう言うと、さやかは携帯でホテルの予約を行った。
「それじゃ次の仕事に行きますか?」
「はい!」
2人は控室を出て、関係者に挨拶を行うと、次の仕事場に向けて出発した。
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