84話 ファンイベントの打ち上げ
ファンイベントの夜、都内のホテルでファンイベントの打ち上げが行われていた。
ホテルの小ホールを貸し切り、バイキング形式の料理と飲み物が用意されていた。
出席者はHIKARI本人、事務所の社長の岩永、秘書の美香、マネージャーのさやか、イベントの指揮をしていた霧島、その他スタッフ数名が参加していた。
初めに社長の岩永から挨拶があった。
「ここ数週間、我が事務所所属のHIKARIの初イベントに携わって頂いてありがとうございました。」
「イベントも皆さんのおかげで無事に終わることが出来、大成功となりました。」
「今日は打ち上げで思い存分楽しんで下さい。」
「申し訳ございませんが、HIKARIが未成年のため、飲み物はソフトドリンクのみとさせて頂いています。ご了承お願いします。」
「では、乾杯の挨拶をしてもらいましょう!HIKARI」
「えっ!私?」
「そうだよ、主役なんだから」
「あっわかりました。」
星が座席に立つ。
「今回は私のために、イベントの準備から当日の運営、ありがとうございました。」
「イベント自体も無事に成功しました。」
「本当にありがとうございました。」
星が深々と頭を下げた。
「HIKARIさん、頭を下げてたら乾杯できませんよ!」と1人のスタッフが声を掛けた。」
「あっ!すみません。では乾杯したいと思います。」
「飲み物の用意は大丈夫ですか?」
「それではカンパーイ!」
みんながそれぞれ乾杯を行った。
「本日の打ち上げはウイングプラザ様がご用意して頂きました。残念ながら館長の木村様は不参加となりますが、スタッフの皆様ありがとうございました。」
岩永が頭を下げた。
その後、みんなは料理を取りに立ち上がる人もいた。
しばらくすると星のところに数名人が集まって来た。
「HIKARIさん。イベント本当に良かったです。ファンです。これからも応援しています。」
「あー、ありがとうございます。でも皆さんのおかげで出来たイベントなので、私達も本当に感謝しています。」
「そんな言葉を。。うれしいです。」
その後も途切れることなくHIKARIのそばには沢山の人が集まっていた。
「HIKARIちゃん、大人気だね」
「もうさやかさんったらぁ」
美香が気にかけて、
「みなさん、すみません。HIKARIちゃんにも食事させてあげて下さいね。」
「そうでしたね。すみません。」
そう言うとHIKARIに集まっていた人が自分の席に戻って行った。
「HIKARIちゃん、何か食べる?」
「はい、取りに行きます。」
美香と、さやか、星は席を立ちあがり料理を取りに行った。
しばらくすると霧島がHIKARIの席にやって来た。
「HIKARIさん、本日はありがとうございました。」
「霧島さん、こちらこそありがとうございました。」
「今日はイベントが始まる前に会場の近くが凄い人で、大変でした。」
「そうみたいですね。」
「会場に入れない人まで集まって、本当に想定外でした。それだけHIKARIさんの人気が凄いってことですね」
「そんなぁ。たまたまだと思います。」
「そんな謙遜されなくても・・。HIKARIさんは本物ですよ」
「ありがとうございます。」
「私は普段、舞台や芝居なども行っていますが、HIKARIさんは俳優になる予定とかありますか?」
「えー、今は歌う事だけで精一杯なので、何も考えられません。」
「そうですか。もし俳優に興味が出来ましたら、いつでも私まで連絡をして下さいね。」
「ありがとうございます。」
「それでは今後ともよろしくお願いします。」
「こちらこそよろしくお願いします。」
霧島が去ったあと、さやかが声を掛けた。
「俳優だって!やってみれば?」
「さやかさんまで、今はそんな余裕もないですから」
「今じゃなくて良いから、将来ね!」
「まぁ、もう少し余裕が出来たら考えます。」
「そうだね」
その後もHIKARIのそばには相変わらず人が集まっていた。
時間は21時近くになっていた。
社長の岩永が前に立ち、「今日はありがとうございました。」
「時間も21時になりますので、打ち上げは以上とさせて頂きます。」
「最後に今後のHIKARIの活躍を願い、一本締めで終わりたいと思います。」
「みなさん、ご起立をお願いします。」
「では、よーお!」パン!
みんなが手を叩く。
「本日はありがとうございました。」
岩永、美香が頭を下げた。
HIKARIも同じように頭を下げた。
打ち上げも終わり、参加者が改めてHIKARIに近付き、ねぎらいの言葉を交わして会場から出て行った。
「星ちゃん。お疲れ様」
「ありがとうございます」
「今日はこのホテルに宿泊だからあとはゆっくりしてね」
「チェックインは済ましておいたから、部屋は8階の865号室ね」
「星ちゃんの荷物も部屋に持って行ってるから」
そう言うと、さやかがカードキーを星に渡した。
「ありがとうございます。」
「ゆっくりやすんでね」
「ではおやすみなさい!」
星は1人エレベータの方に向かった。
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