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ゲーム配信者とアイドルの恋  作者: りんぴろ
第3章 それぞれの道と変わらぬ想い
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80話 お互いの気持ち

ファンイベントの打ち合わせがあってから数日が経った。

星の頭にはあの時の祐樹と女の人の光景が未だに浮かんでくる状態だった。

その度に気持ちがブルーになる自分が嫌だった。

しかし、昨夜から自分の気持ちにリセットする決心をしていた。


「祐樹に新しい彼女が出来ても仕方ない。自分から連絡も絶ったし、祐樹からの電話も出来ないように電話番号も変えた。そんな状態で祐樹に嫉妬している自分が嫌!」

「そう考えているうちに、自分はこれから片思いでも良いと決めた。」

「デビューして前を向くって決めたのだから、過去は過去と考える様にした。」

「祐樹のことはこれからも忘れることはないし、好きな気持ちは変わらない」

「でも祐樹の新しい人生を応援するって心に決めた。」

そう考えると気持ちが楽になって来た。


星の携帯の着信が鳴った。

「もしもし、さやかさん?」

「星ちゃん、大丈夫?」

「さやかさん、毎日の電話ありがとう!」

さやかはファンイベントの打ち合わせ以来、毎日星に電話をして励ましていた。

「もう大丈夫ですよ!」

「そっかぁ良かった。」

「それと土曜日10時に事務所に来られる?」

「はい、大丈夫です。」

「テレビの収録の日程が決まったから、スケジュール調整とかしたいの!」

「そうですね。わかりました。」

「じゃあ、土曜日10時で」

「お願いね」

「はい、失礼します。」

星は電話を切った。

気持ちが楽になった星は、少し受験勉強をしようと机に向かった。



同じころ、祐樹はリビングでテレビを観ていた。

その時、携帯の電話が鳴った。

スマホを確認すると早苗からだった。

「もしもし、早苗さん」

「祐樹君?」

「はい」

「遅くにごめんね」

「大丈夫です。」

「ちょっと学校では話しづらい内容だから、電話で話そうって思って!」

「えっ!何か怖いなぁ」

「星の事だよ!」

「星?ちょっと待ってて」


祐樹は落ち着いて聴こうと、自分の部屋に戻りベットに座った。


「はい、大丈夫です。」

「昨日ね、星から手紙が来たの」

「えっ!どんな内容だったの?」

「チケットと関係者用バッチが入ってて、来週の土曜日に秋葉原でファンイベントがあるから良かったら来てって書いていたんだよ」

「チケットは1枚しか入ってなかったんだけど・・・」

「この関係者用バッチを付けていると、楽屋まで来られるって書いてあったの。イベントが終わってからだけどね」

「もし祐樹君が行くなら一緒にどうかと思って!」

「チケットは1枚しかないから、イベントも見たいなら私のをあげようと思って!」

「そうなんですね」

「でも、星が早苗さんにって送ったんだから早苗さんに来て欲しいんだと思う。」

「それに僕が行っても、今の星には迷惑になるって思うし。」

「僕を忘れるために電話番号も変えたんだと思うしね」

「そんなことないと思うよ! 星だってきっと祐樹君に会いたいと思ってるよ!」

「ありがとうございます。でもやっぱり楽屋に行くのはやめておきます。」

「じゃあイベントだけでもどう?」

「大丈夫です。そのチケットなら持っていますから」

「えっ?そうなの?」

「行きつけのパソコンショップで譲ってもらったから・・・。」

「そのショップが協賛しているからだと思うけど、もともとデビュー前に行ったライブもそのショップの人と行っているから」

「そうなんだね!何か調べたら結構手に入らないチケットらしいから持ってるなら良かった。」


「そうそう、今星のファンクラブまで出来てるんだよ」

「そうなんですか?」

「そう!私も先週申し込んだんだけど、会員番号見て驚いちゃった。」

「何番だったんですか?」

「25,689番・・・。もう2万5千人以上会員がいるってことだよね。まだ出来て数週間みたいなのに・・・」

「凄いですね。やっぱり星はもう別の世界の女の子ですね」

「ちょっと寂しいけど、こうして私にはイベントのチケットまで送ってくれてるから、うれしいけどね」

「そうですね。早苗さんはずっと星の親友ですからね」

「祐樹君にそう言ってもらえると嬉しい」


「祐樹君のチケットの席ってどの辺?」

「わからないけど、結構後ろの方って言われてました。」

「そうなんだね。私のは真ん中ぐらいだと思う」

「当日一緒に行く?」

「行くのは一緒で良いですよ」

「それなら、また学校で時間とか決めよう!」

「そうですね。今日はわざわざありがとうございます。」

「じゃぁ、また明日!」

「おやすみなさい」

「おやすみなさい」


祐樹は電話を切った。


「星が早苗さんにチケットを・・」

「やっぱり自分はもう過去の人なんだなぁ」と思ってしまった。


読んで頂き、ありがとうございます。

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