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ゲーム配信者とアイドルの恋  作者: りんぴろ
第3章 それぞれの道と変わらぬ想い
79/93

77話 ゲーム制作セミナー1

次の週の火曜日、祐樹は学校をお休みして秋葉原に来ていた。

申し込んだゲーム制作のセミナーに参加するためである。

もちろん両親にも了解を得て、学校にも将来役立つためのセミナーに参加するためと伝えて休みを取った。

秋葉原の駅を出ると平日にも関わらず多くの人が歩いている。

祐樹はスマホのナビを頼りにセミナー会場に向かった。


途中数カ月前にはなかった『HIKARI』そう『星』の写真が一面に見えた。

祐樹は立ち止まってそのスクリーンに目を向けた。

「星、有名になったなぁ」

「もう俺の彼女だった星とは違うんだよなぁ?日本中から愛されるアイドルになったんだなぁ」

祐樹はスクリーンを見ながらそうつぶやいた。


セミナー会場は秋葉原駅から20分ほど歩いたビルの3階で開催される。

祐樹はビルに着くとエレベーターに乗り込み、閉まるボタンを押した。

「ちょっと!すみませーん。乗りまーす。」

ビルのフロアーから走ってくる人影が見えた。

祐樹は慌てて、閉まるボタンから開くボタンに押し換えた。


「すみませんでした。」

そう言うと女性が乗り込んできた。

走って来たのか?かなり息が切れている感じがした。

「大丈夫です。何階ですか?」

「あっ!えっと!3階です。」

祐樹は自分も行く3階のボタンを押した。


「もしかしてゲーム制作のセミナーに参加される方ですか?」女性は祐樹に向かって尋ねた。

「はい、そうです。」

「あなたもですか?」

「はい」

「大学生の方ですか?」

「いえ、高校生です。」

「えっ!高校生?」

「はい!」

「高校生の方も参加されるんですね。平日だから働いている人とか大学生かと思いました。」

「学校は休みをもらって参加しました。」

「そうなんですね」


そんな会話をしていると3階に到着しエレベータのドアが開いた。

目の前に[初級・中級向けコンピューターゲームセミナー]と書かれたドアが見えた。

2人は中に入ると受付の方に向かった。


「本日はセミナーに参加いただいてありがとうございます。」

受付の女の方が頭を下げた。

「こちらの名前の横の参加欄に〇をご記入お願いします。」

祐樹は自分の名前を探して、〇を記入した。


「本日のセミナーのテキストと本日説明するソフトのパンフレットになります。」

「席は名前に横に書かれた番号の席にお座りください。」

そう説明を受けると祐樹は会場の中にある席へと移動した。


「えっと!52番・・・」

「ここだ!」

席は中央の後ろの席だった。

そうすると先ほどの女性が斜め前の席に座った。


「あっ!近くの席になりましたね。」

「はい!」

「私、ITプログラミング専門学校に通っています。島田佳代子と言います。」

「あっ!俺は祐樹、相沢祐樹です。」

「高校生だから17歳くらい?」

「高校3年生だからもうすぐ18になります。」

「そうなんだね。私19歳!」

「よろしくね」

「よろしく願いします。」

そう言うと島田佳代子は席に座った。

「びっくりした!フレンドリーな人だなぁ」と祐樹は思った。


全員が席に着いて、5分ほどすると一人の男性がセミナー会場に入って来た。

男性はスクリーン横の演台に立つと

「本日は我が社のセミナーに参加して頂きありがとうございます。本日の講師を務めますIT技術開発コンサルタントの水柿勝也です。」

「本日1日よろしくお願いします。」と開講の挨拶があった。


「まず本日のセミナーですが、午前中はレクチャー中心でゲーミングの基礎や方法を説明します。」

「12時から13時までお昼休憩とします。昼食はすみませんが各自ビル近くのお店でお願いします。」

「お弁当やビル内で食事をされる方は、このホールの横に簡単な食事スペースを設けていますのでそこでお願いします。」

「この会場には飲み物以外の食べ物は控えて頂きますようお願いします。」

「午後からは14時まで同じくレクチャー中心となり、14時から16時30分まで実際にゲーム制作ソフトを使用して体験をして頂きます。」

「16時30分から簡単なまとめとアンケートを記入頂き、17時に終了とさせて頂きます。」

「では早速始めたいと思います。」

スクリーンに講師の自己紹介が表示された。

「初めに私の自己紹介をしておきます。」

講師の自己紹介が始まった。

10分くらい自分の経歴、会社の紹介などを話された後、ゲーム基礎のレクチャーが始まった。


祐樹は一生懸命内容をノートに取っていた。

途中の質問も積極的に行った。

10分程度の休憩を1回挟み、午前中の内容が終了した。

「では午後からは13時から開催しますので、それまでにお戻りください。」と講師の水柿さんが説明した。


祐樹がテキストを一旦かばんに入れると、「祐樹君!食事一緒に行かない?」と島田佳代子が声を掛けて来た。

「はい、大丈夫です。」

「じゃあ、道路挟んだ向かいに喫茶店があったからそこに行く?」

「はい!」

2人は会場から出るとエレベーターに乗り込んだ。

「祐樹君、質問とかいっぱいしてたね」

「あー、聞けるものは聞いておこうと思って!」

「熱心だね」

「まーぁ」

「どこの高校に行っているの?」

「北原第一高校と言う学校です。」

「えっ!知ってる。そこって普通科でしょう?」

「そうですね」

「普通科なのにITの勉強してるの?」

「親父がIT関連会社に行ってて、それで興味があって!」

「そうなんだね」


そんな会話をしながら2人は喫茶店に入った。

「いらしゃいませ。何名様ですか?」

「2人です。」

「空いている席にお座りください。」

2人は道路に面した大きなガラス窓の横の席に座った。

店員が水を持ってきて、「お決まりになりましたら声を掛けて下さい。」と頭を下げた。

「わかりました。」

佳代子がメニューを広げテーブルに置いた。


「祐樹君何食べる?」

「どうしようかな?・・・えーっと、じゃあナポリタン定食で」

「それ美味しそうだね。じゃあ私もそれにする。」

「すみませーん」

「はーい」

「ナポリタン定食2つお願いします。」

「ナポリタン定食2つですね。承知しました。」


「祐樹君って高校卒業したら専門学校とか行く予定なの?」

「いえ、大学に進学するつもりです。」

「そうなんだぁ。どこの大学目指すの?」

「一応希望は慶応です。」

「えー、めっちゃ頭良いんだね」

「それほどでもないですけどね」

「私は小さい頃からIT系の仕事したいと思ったから専門学校に行ったの」

「それで今日のセミナーも参加されたんですね。」

「そう!ゲームとかのプログラミングを覚えておいた方が良いかな?って思って!それにオリジナルのゲームを作るのも夢なんだぁ」

「そうなんですね。」

「祐樹君知ってる?ユピネスってカリスマゲーマー」

「あっ・・。はい!知っています。」

「彼が攻略できないゲームが作れたら最高じゃん!」

「あはは・・・。確かに・・」

「まぁ。私には無理だと思うけどね」

「そんなことないですよ!」

「ありがとう。祐樹君優しいね」


「祐樹君って彼女いるの?」

「いませんよ」

「そうなの?モテそうなのに?」

「前に居たんですけど、自然消滅に・・・」

「そうなんだぁ。変なこと聞いてごめんね」

「いえ大丈夫です。」

「島田さんは彼氏いるんですか?」

「佳代子で良いよ!。一応いるんだけど遠距離で・・・。」

「どこなんですか?」

「高校卒業して、彼氏が広島の大学に行ったから」

「それなら寂しいですね」

「うーん。もう慣れたけどね」


「そうそう、折角だから連絡先、LINEとか交換しない?今後もゲームの話とかできたらって思って!」

「いいですよ!じゃあLINEで」

2人はお互いを登録した。


「お待たせしました。ナポリタン定食です。」

2人はその後もお互いの話しをしながら食事を行った。


時間は12時45分

「そろそろ戻る?」

「そうですね」

「私が誘ったからここは私が出すね」

「そんなぁ悪いです。」

「高校生に出させる訳にいかないでしょう?」

「えーありがとうございます。」


「すみません。支払いお願いします。」

「はーい。ただいまぁ」

店員がレジにやって来た。


「ナポリタン定食2つで1800円になります。」

「お支払いはどうされますか?」

「一緒で!Paypayって使えます?」

「はい、大丈夫です。」

「じゃあそれで!」

佳代子は携帯を店員に差し出した。

店員は画面のバーコードにバーコードリーダーを近づけた。

「レシートはどうされますか?」

「あっ!もらいます。」

店員はレシートを佳代子に渡した。

「さー戻りましょう!」

「はい」

店のドアを開けると「ありがとういました!」と店員の声が聞こえた。


店を出た2人はセミナー会場に戻った。


読んで頂き、ありがとうございます。

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