76話 祐樹の企画準備
Web会議の翌日、祐樹は朝から図書館で借りて来たコンピューターゲーム作成の参考書を見ていた。
基本的なプログラミングの知識は持っているものの、構成面や高度な部分はまだまだなので本で学ぼうとしていた。
「やっぱり本では基本的な部分しか書いてないなぁ」
「この程度なら今でも理解してるし、売り出すレベルのゲームを作るとなると難しい」
「やっぱり専用のソフトもいると思うけど、どれが良いのか解らない??」
「どうしようかぁ?」
祐樹はしばらく考えた。
「やっぱりお父さんに相談するか?」
祐樹は部屋から出て階段を降り、リビングにいる父親のところに向かった。
「父さん!」
父の聡が振り向く。
「祐樹か?珍しいなぁ。何かな?」
祐樹も椅子に座った。
「ちょっと教えて欲しいんだけど、お父さんの会社ってゲームソフトも作ってるよね?」
「ゲーム?・・・ああ!GM事業部で作ってるよ」
「それ、どうして作ってるか一度見せてもらえないかな?」
「事業部長に頼めば見せてもらえると思うけど、なんでまた急に?」
「ちょっとゲームを制作しようと思って!」
「大学受験の勉強は大丈夫なのか?」
「大学行く勉強はするから、その合間にって思って」
「なんでまた、ゲームなんて!」
「実はゲームに興味があったんだぁ」
「確かにな!祐樹は昔からゲームに夢中だったしな」
「そうだね。お父さんの仕事について行っていつもゲームセンターでゲームしてたね」
「その頃店の人に祐樹のことを聞いて驚いていたんだが、中学になったとこからゲームの話って全然しなかったからもう飽きたのかと思っていたよ」
「一時はそんな感じだったけど、最近また気になりだして」
「そうなんだな!しかし、本当に勉強大丈夫なのか?」
「うん、大丈夫」
「勉強をおろそかにしないなら許す。」
「ありがとう!」
父の聡は少し考えた。
「でもゲームを作るなら基本からした方が良いな!」
「うちの関連会社が企画しているゲーム制作のセミナーが定期的に開催されてるからそれに参加する方が良いかもな?」
聡は自分のスマートフォンを取り出し何かを検索した。
「これだ!」
そう言うと「これだよ」と言いながらスマートフォンの画面を祐樹に見せた。
祐樹がそれを覗き込む。
「初級・中級向けコンピューターゲームセミナー?」
祐樹が指で中身を確認していく。
「あっ!秋葉原で開催しているんだね」
「確か、そうだな」
「えっと!来週開催って書いてある。」
「定員が限られてるから空いているかどうかわからないけどな」
「確認してみるね。」
「参加費が必要だからな。必要なら言いなよ!」
「うん、おこづかいの中から出すから大丈夫!」
「そっか」
「お父さん、ありがとう」
「ああ!」
そう言うと祐樹は自分の部屋に戻った。
部屋に戻った祐樹は早速パソコンでセミナーの内容を確認した。
「えっと!参加費は3万円」
「ちょっと高めだけどセミナーってそんなもんだよね」と自分に言い聞かせた。
予定欄の定員数を確認する。
「来週のセミナーまだ定員空いてる!」
祐樹は参加申し込みボタンを押して、必要事項を記入した。
名前、住所、年齢、電話番号、セミナーを受ける理由。
それらを入力した。
登録ボタンを押すと参加費の支払い方法を入力する画面が出た。
「支払いはどうするか?」
「ユピネスの口座から引き落とす様にするか?」
「でもそれは危険かも?」
「口座があるって知られたらユピネスのこともバレるかも知れないしな」
祐樹はいろいろ考えながら、クレジットカードでの支払いを選択した。
祐樹は高校に入ってから自分のためにクレジットカードを作っていた。
もちろん親の承諾を得ている。
「よし!これでOK!」
祐樹は最終確認画面を確認すると、申し込みボタンを押した。
画面には申し込みありがとうございました。のウインドウが開いた。
しばらくするとメールでも参加申し込み完了の内容が届いた。
読んで頂き、ありがとうございます。
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