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side C 01

直接的に死体と血は今回出てないんですけど、会話がいつもより物騒なので注意です。

 現場に戻ってからにしようかと思っていたが、時間が勿体ない。走りながら電話する事にした。相手はすぐに出た。

「はいもっしもしー」

『よぉ、ちゃんと眠らせたか?』

「ゴメン。殺しちゃった。ナイフで」

『……おい。血は?』

「勿論どっくどく」

『それ、こっちじゃ処理出来ねェだろうが』

「悪かったって。で、死体処理してくれる?」

『ん、今コイツ腹ペコだからすぐ食ってくれると思うぜ』

「いーよねお前のワンコ達。ある程度は水だけでオッケーで、食える時がっつり。育てるの楽だろ?」

『丈夫な首輪が要るけどな。んで、場所は?』

「トンネル。……で、分かる?」

『犬にゃあ分かるみたいだ』

「生きてる人襲わせんなよ。後クライアントに血の処理要請と謝罪宜しく」

『お前が……クソ、嗜好が真っ当だと辛いな』

「そゆこと。じゃ、宜しく」

 返事を待たずに通話を止め、携帯をポケットに滑らせる。後はこの田舎な道を適当に歩きながら相方の連絡を待とう。


 三つ目の自動販売機を目撃し感動しているあたりで、先程目撃者を家に送る時に、すれ違った人とエンカウント。エネミーと判断。……あれ、何で?

 あちらさんもこちらに気付いたのか、目が合うと薄く笑った。納得、これは危ない。

「さっきの子は殺さないんです?」

 いやなんか、話しかけるまでは良かったんだけど話しかけてから一気に隙がなくなったんだよね、あの子。「MRSじゃあないんだから。人殺すとかそんな物騒な事はしないよ」

「珍しいですね。殺人症の事をMRSって言うなんて」

「そりゃ正式名称で呼ぶだろ、普通」

「正式じゃないですよ。殺人症候群の方が正式に近いです」

「……マジ?」

 ある程度はMRSに関係のある仕事をしている癖に知らなかった。お恥ずかしい。

「そうそう。さっきあっちのトンネルで死体見たんですけど。アレ、警察に言ったらヤバいですよね。貴方の人生」

 ……へぇ。

「駄目だよ。そんな怖い事、人殺しに言っちゃあ」

 今度は血を出さないように、素手でやろう。腹減ってるなら、一人増えた方が有難いだろう。そろそろ間合いだろう、と拳を構えたら突き出す前にキスくらい出来そうな距離に近付かれて、後は視界がこう、エネミーさんを見上げる形になった。成程、足払いでもされたか。

「……受け身は取れるんですね、流石に」

 うわ、すっげェ下に見られてる。この人怖い。

「君さ、結構上手かったというか強かったけど。MRS?」

「いえ、ごく普通の元高校生です」

 そう言って俺の腹を踏みつけて、立ち去る元エネミー。無抵抗だった自分が悲しい。

「別に警察には言いませんよ。面倒ですし。それではさようなら、殺人鬼」

「だから違うって。俺はMRSじゃあない」

「違いませんよ。殺人症ではないでしょうけど、殺人鬼ではあるんでしょう?」

 何で知ってんだろう。ちょっとこの情報量の差は不公平ではないか。分かったのは性別と戦闘能力が高い事だけだぞ。

 しっかし声も低かったし背も高いし、性別どっちか分かりづらかったな、あの人。

落ちねェなぁ……。あと会話多めなのは反省点かなぁ。

次はmain でその後やっとside A です。

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