第二部 第63話 迎えに行く者
無言聖域
第二部 門戸温泉郷編
ここまで読んでいただきありがとうございます。
今回の第63話では、誘拐事件の結末と、その裏で進んでいた別の出来事が語られます。
のぼる達の件は、一応の決着を迎えました。
ですが、玲桜達が本当に気にしているのは別のことです。
スピネルが外へ出た理由。
そして、アストラが感じていた違和感。
何かが起きようとしている。
だからこそ、破壊神であるスピネルが自ら動きました。
一方で、ココアは相変わらずです。
よろしくお願いいたします。
また、本編と繋がる外伝はこちらになります。
「近道の先」
https://applebrother.wordpress.com/2026/05/20/%e5%a4%96%e4%bc%9d-%e3%81%9d%e3%81%ae1%ef%bc%9a%e8%bf%91%e9%81%93%e3%81%ae%e5%85%88/
「それで?」
ため息混じりに山城が言った。
「肝心のスピネルさんはどこにいるんだ?」
「外に出てる」
玲桜が答える。
「外って……まさか探しに?」
「いや」
玲桜は首を振った。
「迎えに行く、と」
その場が静かになる。
アストラが感じていたもの。
玲桜自身も感じていた違和感。
何かが起きようとしている。
起きてはならない何かが。
だからスピネルが動いた。
破壊神が。
母でなければならないことが起きた。
「!」
山城と吉見が顔を見合わせる。
「そっちは任せるしかないが……」
玲桜が言う。
「つまり、とんでもないことが起きてるってことか?」
吉見が思わず声を上げた。
玲桜は窓の外を見る。
雨が強くなっていた。
「雨が強くなってきたな」
ぽつりと呟く。
その時。
ココアから連絡が入った。
「のぼるはきちんと片付けたよ!」
「それで?」
玲桜が聞く。
「よくやったって頭撫でといた!」
沈黙。
玲桜は小さくため息をつく。
「……後で聞く」
ココアは満足そうだった。
⸻
「つまり誘拐事件は終わったってことか?」
山城が確認する。
「あれは誘拐じゃなかったんだよ」
玲桜が答える。
「行方不明者は全員、帰還者か呼ばれたものだった」
「住民登録も済んでいる」
「問題ない」
「それだけか?」
吉見が聞く。
「そう。それだけ」
その時。
安城が静かに言った。
「問題ありません」
あまりにも事務的な言い方だった。
山城が頭を抱える。
「お前、本当に警察か?」
安城は首を傾げた。
「警察ですが?」
「そうじゃねぇ……」
⸻
「で、母さんは?」
玲桜が話を戻す。
その時だった。
「それがね、玲桜にいちゃん」
ナイトと銀次がやって来る。
「どうも、みすずが」
ナイトが言葉を選ぶ。
「クルミ父さんと一緒に外へ行ったらしいんだ」
空気が止まった。
玲桜も。
山城も。
吉見も。
固まる。
「……は?」
最初に声を出したのは山城だった。
「みすず?」
「外?」
「クルミと?」
ナイトが頷く。
銀次は欠伸をした。
「たぶん会ったよ」
「誰に?」
玲桜が聞く。
銀次は眠そうな目をこすった。
「ガンザに」
その瞬間。
全員が頭を抱えた。
そして今回の最後。
みすずとクルミは、すでに外へ出ています。
その先で何を見たのか。
誰と出会ったのか。
その流れは、動画や外伝へと繋がっていきます。
今回の雰囲気に近い動画はこちらになります。
YouTube Shorts 迎えに行く者
https://youtube.com/shorts/7pdx8Mjq0yo?si=B1eb2qCRe9IwI1S-
また、本編と繋がる外伝はこちらです。
DEGUだよ。 外伝その1:近道の先
本編では見えない視点や感情も描かれていますので、よろしければ合わせてお楽しみください。
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これなら「次の話への導線」としてかなり綺麗です。




