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無言聖域ーーデグーたちの記録  作者: おじさんヒーロー
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90/100

第二部 第62話 やけ酒

無言聖域

第二部 門戸温泉郷編


ここまで読んでいただきありがとうございます。


今回の第62話では、ついに「コウ竜の核」が持ち出された経緯が明かされます。


……ただし。


かなりひどい理由です。


やけ酒です。


腐敗神ガンザ。


赤竜コウ。


そして居酒屋未唯。


色々な意味で事故が重なった結果、現在かなり大変なことになっています。


また今回は、みすずとクルミのやり取りもかなり平和です。


“ちいとと”。


みすず独特の呼び方ですが、クルミ側も特に否定していません。


少し騒がしく、かなりカオスですが、無言聖域らしい回になっていると思います。


なお、本編と繋がる外伝はこちらになります。


DEGUだよ。 外伝その1:近道の先


また、今回の空気感に近い動画はこちらになります。


YouTube Shorts 母さんご立腹の雰囲気動画ん

https://youtube.com/shorts/Hh-gRyZ7iyM?si=_WFbVxq05c4QroRw

「……核は」


⸻


ハクが静かに聞く。


⸻


「ここにはないのか?」


⸻


ガンザ。


⸻


ふんぞり返る。


⸻


「そう」


⸻


「ない」


⸻


沈黙。


⸻


「落としたのだ」


⸻


空気が止まる。


⸻


かなり。


⸻


「は?」


⸻


吉見達がいたら。


確実に叫んでいた。


⸻


モルモット姿のガンザ。


⸻


全然悪気がない。


⸻


ハクのこめかみに青筋。


⸻


「盗んだ上に」


⸻


「落としたとぬかすか!!」


⸻


美少女の顔。


⸻


綺麗な声。


⸻


だが。


⸻


内容が怖い。


⸻


ガンザが怒る。


⸻


「はぁ!?」


⸻


「誰が盗んだ!!」


⸻


「我は盗んでなどおらん!!」


⸻


沈黙。


⸻


全員。


⸻


ガンザを見る。


⸻


“この後に及んで?”


⸻


そんな顔。


⸻


ガンザ。


⸻


ふんっと鼻を鳴らす。


⸻


「忘れたか!!」


⸻


「あれ如きの酒に溺れて!!」


⸻


「我をなくすとは!!」


⸻


「竜族も地に落ちたものよ!!」


⸻


コウ。


⸻


止まる。


⸻


小さな赤竜。


⸻


「な、何の話をしている……?」


⸻


完全に狼狽えていた。


⸻


ガンザ。


⸻


得意げ。


⸻


「昨夜!!」


⸻


「居酒屋未唯で騒いでおったろうが!!」


⸻


空気停止。


⸻


「この我の核を!!」


⸻


「この娘が飲んでしまった!!」


⸻


みすず。


⸻


ぺこり。


⸻


「のみました」


⸻


「だからあの時だ!!」


⸻


ガンザ。


⸻


小さい前足をバシバシ動かす。


⸻


「取り返そうとしたが!!」


⸻


「こやつが邪魔をして近づけなかったのだ!!」


⸻


ビシッ!!


⸻


指差された。


⸻


クルミ。


⸻


小さい前足。


⸻


かわいい。


⸻


クルミ。


⸻


穏やか。


⸻


「そうだね」


⸻


「みすずは」


⸻


「ぼくの娘みたいなものだからね」


⸻


「まぁ」


⸻


「守るのは当然かな」


⸻


軽い。


⸻


ハクが頭を抱える。


⸻


「腐敗神から娘を守るか……」


⸻


「お主」


⸻


「ほんとうに何者じゃ……」


⸻


その瞬間。


⸻


みすずが元気よく言う。


⸻


「ちいととよ?」


⸻


かなり。


⸻


「ちいとと……」


⸻


みすず。


⸻


嬉しそう。


⸻


「小さいとうさま!」


⸻


「好きー❤️」


⸻


ぎゅっ。


⸻


デグーのクルミを抱き上げる。


⸻


頬ずり。


⸻


かなりかわいい。


⸻


クルミ。


⸻


されるがまま。


⸻


ガンザが咳払いする。


⸻


「と、とにかくだ!!」


⸻


「どうにもならなくなって!!」


⸻


「敗れかぶれで!!」


⸻


「こやつらとやけ酒を飲んでおったら!!」


⸻


今度は。


⸻


コウへ。


⸻


かわいい前足を向ける。


⸻


「こいつが!!」


⸻


コウ。


⸻


「えっ」


⸻


ガンザ。


⸻


声色を変えて真似をする。


⸻


『可哀想に』


⸻


『代わりに僕の核を貸してあげるよ』


⸻


沈黙。


⸻


ハク。


⸻


顔を覆う。


⸻


「コウ……」


⸻


コウ。


⸻


小さくなる。


⸻


「いや、その」


⸻


「酔っていて……」


⸻


ガンザ。


⸻


感動していた。


⸻


「気前がいいなぁ!!」


⸻


「お前!!」


⸻


「見どころがあるぞ!!」


⸻


「よし!!」


⸻


「このガンザの弟子にしてやろう!!」


⸻


コウ。


⸻


「いらない!!」


⸻


即答だった。

第二部第62話を読んでいただきありがとうございました。


今回は、かなり重要なことが判明した回でもあります。


ガンザは、


“盗んだ”のではなく、


“貸された”。


しかも、酔った勢いで。


コウ本人から。


かなり大事な話なのですが、経緯がひどいです。


そしてガンザ本人も、かなり本気で「見どころがある」と思っています。


完全に弟子にする気です。


一方で、コウはかなり後悔しています。


また今回、クルミの


「みすずはぼくの娘みたいなものだからね」


という言葉も、かなりクルミらしい場面でした。


腐敗神相手でも、普通に“守る側”へ立つ。


それを自然にやってしまうのが、クルミという存在です。


そしてハク。


彼女(彼?)からすると、


「腐敗神から娘を守るデグー」


という時点で、かなり意味がわからない状況です。


さらに最後。


ガンザがやけ酒していたことも判明しました。


腐敗神なのに。


なお、本編と繋がる外伝はこちらになります。


DEGUだよ。 外伝その1:近道の先


また、今回の空気感に近い動画はこちらになります。


YouTube Shorts 母さんご立腹の雰囲気動画

https://youtube.com/shorts/Hh-gRyZ7iyM?si=_WFbVxq05c4QroRw

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