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無言聖域ーーデグーたちの記録  作者: おじさんヒーロー
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88/100

第二部 第60話 呼ばれたもの

無言聖域

第二部 門戸温泉郷編


ここまで読んでいただきありがとうございます。


今回の第60話では、誘拐事件の裏側について、玲桜達が少しずつ真相へ近づいていきます。


そして判明するのは、


“無差別”ではなかった


ということ。


狙われていたのは、最初から“のぼる達”でした。


また今回、アストラの「なんか変だよね?」という感覚も重要になっています。


アストラは、空気や流れの違和感にとても敏感です。


だからこそ、誰より先に“何か”へ気づいていたのかもしれません。


なお、のぼる達側の話は外伝側でも描かれています。


外伝

「近道の先」


DEGUだよ。 外伝その1:近道の先

https://applebrother.wordpress.com/2026/05/20/%e5%a4%96%e4%bc%9d-%e3%81%9d%e3%81%ae1%ef%bc%9a%e8%bf%91%e9%81%93%e3%81%ae%e5%85%88/


また、今回の空気感に近い動画はこちら


https://youtube.com/shorts/Hh-gRyZ7iyM?si=LXh3mm1pyj8Afaq7


よろしくお願いいたします。

スピネルは。


玲桜へ言った。


⸻


「のぼるに任せる」


⸻


それだけだった。


⸻


怒っている。


⸻


ココアはそう言っていた。


⸻


実際。


怒っているのだろう。


⸻


だが。


⸻


それだけではない。


⸻


玲桜は感じていた。


⸻


何か。


⸻


別のもの。


⸻


もっと深い。


⸻


説明できない感覚。


⸻


だが。


⸻


スピネルが。


“のぼるに任せる”


⸻


そう言った以上。


⸻


任せるしかない。


⸻


玲桜はそう結論した。


⸻


だから。


⸻


玲桜は動いた。


⸻


誘拐犯達。


⸻


その大元。


⸻


裏で動いていた者達。


⸻


それを洗い出し。


⸻


のぼるへ伝えた。


⸻


その段階で。


⸻


わかったことがある。


⸻


玲桜が静かに目を閉じる。


⸻


「……違う」


⸻


複数の誘拐事件。


⸻


そう思っていた。


⸻


だが。


⸻


違った。


⸻


行方不明になった者達。


⸻


その全員が。


⸻


“呼ばれたもの”。


⸻


つまり。


⸻


境界へ近い者。


⸻


聖域へ近づく者。


⸻


そういう存在だった。


⸻


そして。


⸻


本当に狙われたのは。


⸻


のぼる達だけ。


⸻


空気が静かになる。


⸻


山城が険しい顔をする。


⸻


「……待て」


⸻


「じゃあ」


⸻


「最初から狙い撃ちだったのか?」


⸻


玲桜。


⸻


静かにうなずく。


⸻


「そうなる」


⸻


吉見が顔をしかめる。


⸻


「なんで」


⸻


「のぼるを?」


⸻


玲桜も。


そこが引っかかっていた。


⸻


のぼるは。


⸻


強い。


⸻


無自覚に。


⸻


異常なほど。


⸻


だが。


⸻


外から見れば。


⸻


ただの子供だ。


⸻


それなのに。


⸻


なぜ。


⸻


こうも正確に。


⸻


見つけた。


⸻


その時だった。


⸻


玲桜が思い出す。


⸻


雨の中。


⸻


アストラが言っていた言葉。


⸻


『……なんか』


⸻


『変だよね?』


⸻


静かな声だった。


⸻


アストラは。


感覚型だ。


⸻


空気。


⸻


流れ。


⸻


“違和感”。


⸻


そういうものに敏感。


⸻


玲桜が静かにつぶやく。


⸻


「……アストラは」


⸻


「最初から気づいていたのか」


⸻


その瞬間。


⸻


部屋の空気が。


わずかに揺れた。


⸻


玲桜が止まる。


⸻


誰か。


⸻


“見ている”。


⸻


そんな感覚。


⸻


玲桜の目が細くなる。


⸻


「……なるほど」


⸻


小さく。


⸻


笑った。


⸻


「そっちですか」

第二部第60話を読んでいただきありがとうございました。


今回は、


「呼ばれたもの」


という存在が、かなり重要な形で描かれる回になりました。


最初は、複数の誘拐事件だと思われていました。


ですが実際には違いました。


行方不明になっていたのは、“境界に近い者達”。


つまり、“呼ばれたもの”です。


そして本当に狙われていたのは、のぼる達だけでした。


ここが今回かなり不穏な部分でもあります。


なぜ、そこまで正確に見つけられたのか。


なぜ、のぼる達を狙ったのか。


玲桜も、その違和感を強く感じています。


また今回、アストラの感覚も重要でした。


アストラは“強さ”だけではなく、空気や流れそのものを見るタイプです。


だからこそ、


「なんか変だよね?」


という感覚へ辿り着きました。


そして最後。


玲桜が感じた、


“見られている”


という感覚。


物語が、また少し別方向へ動き始めています。


なお、のぼる達側の話は外伝でも描かれています。


DEGUだよ。 外伝その1:近道の先


また、今回の雰囲気に近い動画はこちらになります。


YouTube Shorts 母さんご立腹の雰囲気動画


本編・外伝・動画、それぞれ少しずつ繋がっていますので、合わせて楽しんでいただけると嬉しいです。

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