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レールの上  作者: トム
7/10

焦り





『優子どうしたんだろうねー』


パーマのかかった髪をうしろ一つに結った女子生徒ー高橋千夏は大人びた雰囲気の女子生徒に元気なく話かけた。


『んー。そうだね、優子が行方不明になってから三日でしょー?』


滝川由美は携帯にずっと目を落としながら問いかけに応じる。



ー私が知る訳ないじゃん。


ピロリン♪


ん?メールだ。


画面には『白川優人』という男らしき名前がうつった。


あ、久しぶりじゃん。どしたんだろー


即センターキーを押してメールを確認する。


メールの内容は『あの日向優子とかいう子今どうしてる?』


それだけだった。


なんだそりゃ。


そういえばこの間、優子とデートさせたんだっけ。


もしかして気に入った系?



『誰とメールしてんの?』


誰とって‥‥そこまで訊くか普通?そういえば、千夏にはこの事話してないんだっけ。


『友達からメールきただけ』


すこし間が空いてから高橋千夏は苦笑した。


『‥‥そうなんだ』


由美、ずっと携帯いじってるし、優子の事心配じゃないのかなー


高橋千夏はモヤモヤしていた。



『もーめんどいから電話するわ』


送信っと‥‥。


滝川由美の住むマンションは学校からそう離れていないところに建っていた。


5階の一番端っこの部屋に帰宅した滝川は自室のベッドに仰向けになりながら携帯を耳にあてた。



発信音が流れる


3回目のコールでようやく相手が電話に出た。


『もしもし〜?久しぶり〜』


自分以外誰もいない部屋に自分だけの声が響き渡る。


まあ、もう慣れっこだけど。


『さっそくメールのことだけど、優子のことなんで知りたいの〜?もしかしてタイプだった?』


単刀直入に滝川は白川優人に問いかける。


まさか白川は優子が行方不明なんて考えもしないんだろう。


いつそのことを切り出すか私は迷っていた。


しかし返って来た答えは予想外のことだった。


『いや、そうじゃなくて‥‥お前が紹介した日から度々会ってたんだけど、会ってるうちになんか違うなーって‥‥』


『え?‥‥は?なにそれ?』


理解できずに問いかけると電話の向こうで


『お前には悪いと思ってるよ‥‥ごめん』と謝られた。


そうじゃない。確かに私は優子を紹介した。


でもそれで白川が優子を気に入ろうが気に入るまいが会っていようがいまいが関係ない。


私が知りたいのは、『なんか違う』という部分もそうだが、なぜ優子を気にかけるような連絡を私にしてきたのだろうという点だ。


気に入ることができなかった相手の今の状況を他人越しに聞くというのがなんだか納得がいかない。


『なんで本人に聞かないわけ?ていうか振ったんでしょ優子のこと、白川は‥‥』



『‥‥まあ、そうなんだけどさ‥‥ちょっと‥‥』


答えにくそうに白川はどこか逃げ出したいような焦りを感じさせる口調で言葉を濁した。



なにかあったんだ。


直感的だけど白川の緊張感が電話伝いにも分かる。


‥‥ごくり


ゆっくりとつばを飲み込んだ。




優子が行方不明なこととなにか関係があるのかもしれない。


私は覚悟して口を開いた。


『‥‥何があったの?』



と。



身体全体が熱くなっていた。









今回は優子の友達の滝川由美や初登場!高橋千夏からの視点も含めて物語ました(笑)読んでくださった方、ありがとうございます!

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