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レールの上  作者: トム
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訪れた朝・前

第2話です。短めです。




 雀の声のおかげで朝が来たと認識した。


窓の方に顔を向けると、カーテンの下からはうっすら光がさしている。


一つしかない窓のカーテンが閉まっていれば、当然部屋は薄暗いのだが、8時という時刻にしては暗すぎる気がした。


窓の下にベッドがあるのを良い事にだらしなくも横たわったまま、いつも通りカーテンを掴もうと布団から手を伸ばす。


寒い。


窓には水滴がびっしょり付いている。



今日の空は、薄暗い雲の隙間から日の光が微笑しているだけで、朝が来たという感じがしなかった。



ところで、今何時だったかなー?



寝ぼけ頭の私は過酷な朝を迎えることとなった。




母親の『おはよう、遅いじゃない?朝ご飯‥‥』に対して遮るように『行ってきます』と無理に返答し、玄関のドアを開けて、閉めることもせず全力疾走した。



『‥‥あるわよ』


ポツリと希美のお母さんは呟く。




 

 全力疾走の甲斐があり、遅刻は免れた。


なるべく近い所が良いと高校選びをし、奇跡的に合格した私の通う高校は家から徒歩20分程の距離だった。


校門には数多くの生徒がマイペースに登校している最中で、私はそれを縫うように進んだ。


しかしながらもし、全力疾走していなかったらと考えると、この集団にさえ負けていたことになる訳だ。


朝っぱらから友達とゲラゲラ笑いながら、ノロノロ運転の者達を見ると報われない気持ちになってくる。きっと私のような奴なんかにあの人たちは目も暮れないんだろうけれど。


真っ赤な耳を両手で抑えながら、ため息をつくと白い湯気が中に浮かんだ。





教室に入ると、クラスメイト達の挨拶が飛び交った。


特に親しくもない同性の子達と挨拶し合う。


それからいつも一緒にいる子達とも‥‥。



自分の席に着いて間もなく、担任が現れ、教卓に着く。


その間、私は自分の制服の着こなしや身だしなみをチェックする。


特に、問題なさそうか。納得した私は力尽きたように姿勢を崩した。



寒い外とは違い、教室は暖かく保たれていた。



つづく




読んで下さった方、ありがとうございます。


あまり現実設定はしていません。学校の名前とか偏差値だとか。

私立だ公立だなど。そしてこの物語の舞台が日本なのか‥‥とも(笑)←冗談ですw



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