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100回ループした悪役令嬢 VS 100日後に死ぬ氷血皇子  作者: 長谷川
Ⅲ.銀薔薇のゆくえ

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ふたつあるこころ

「ご機嫌よう、アシュタリゼ侯爵令嬢。本日は急な訪問にもかかわらず、温かく迎えてくださりありがとうございます」


 ──かくして迎えた午後。私は屋敷の庭にあるガーデンテーブルの傍で、宮殿から訪ねてきたアリマニカを出迎えた。


 とにかく冷静に、なごやかに。そう思って、彼女の姿が見える前から何とか笑顔を張りつけていたのだけれど、いざ対面した瞬間、せっかく用意した仮面は呆気なく剥がれ落ちてしまう。何故なら執事に連れられてやってきたアリマニカのすぐ後ろに、見慣れすぎた顔を見つけたためだ。


「い、イェルク!? どうしてあなたがここに……!?」


 フェルディナントの専属護衛であるはずの、イェルク・フォン・イリッヒ。

 彼がアリマニカと連れ立って現れたのを見た私の口からは、出迎えの挨拶よりもまず先に、そんな疑問が飛び出してしまった。これには傍らに佇んだゲイヴも、にわかに険しい顔を見せる。どうやら弟がアリマニカと一緒にやってくるなんて彼も知らなかったどころか、予想もしていなかったみたいだ。


「あー、どうも、昨夜ぶりです、アシュタリゼお嬢様。でもって案の定、兄もお邪魔していたようで……」

「何をしにきた、イェルク。おまえ、職務はどうしたんだ?」

「そう怖い顔しないでよ、兄さん。職務ならほら、見てのとおり、現在進行形でまっとうしてるところでしょう?」

「アリマニカ王女の護衛としてついてきたということか。だが王女には王女の専属護衛がいるだろう。だのに何故おまえが……」

「申し訳ありません、ゲイヴ様。間の悪いことに、今日はわたくしの護衛が体調を崩してしまいまして。ですのでフェルディナント様が、ご自身の護衛であるイェルク様を代わりに連れていくよう勧めてくださいましたの」

「……ほう。では、これは殿下のお指図だと? ということは、王女がホーエンベルク邸を訪問されることも、殿下はもちろんご存知でいらっしゃるのでしょうね」

「ええ。わたくしに何かあったときのために、行き先は必ずフェルディナント様へお伝えするようにしていますから。何せ祖国の情勢がまだ不安定なもので……ビュロン皇家の皆様には多大なご心配をおかけしてしまい、お恥ずかしい限りです」

(うわあ……それを今、侯爵邸(ここ)で言う? うちが祖国(アウグシュタ)とは何かと因縁があるのを知ってるくせに)


 アウグシュタ王国の征服に最も貢献したのは他でもない、お父様率いる赫鷲(あかわし)騎士団だ。六年前、私がアウグシュタ人に誘拐されたことを知ったお父様はその卑劣な手口を憎み、烈火のごとく王国を攻め立てた。結果帝国の属国となったアウグシュタ王国は、このままビュロンに恭順するか、再び剣を取って戦うかで揉めている。つまり今のアリマニカの発言は、私たちホーエンベルクの関係者にはどうしても、


「赫鷲(おたく)のおかげで祖国が大変なことになっているもので、すみませんね」


 という当てこすりを、自虐という名の聖餅(オブラート)に包んだもののように聞こえてしまうのだった。


(いや、もちろん他意がない可能性だって全然あるんだけど……この人のこういうところが苦手なのよね。天然なのか計算づくなのか、話せば話すほど分からなくなるっていうか……)


 表向きはにこやかで物腰もやわらかいけれど、何だか腹に一物抱えていそうな得体の知れない王女様。それが私のアリマニカに対する印象だった。

 だからつい邪推をしてしまうのだけど──ダメダメ。

 今回は何としても彼女を味方につけるのよ、アシュタリゼ。

 ゲイヴがさりげなく探りを入れてくれたおかげで、少なくともフェルディナントが、彼女の侯爵家訪問を黙認したことは分かったし。


 ということは、彼はアリマニカとイェルクを通じて、私とゲイヴの関係を探ろうとしている可能性が高い。だったらこれは絶好のチャンス。

 今の私の設定は〝皇太子と婚約関係にありながら男遊びに興じていた、怖いもの知らずの悪役令嬢〟ですもの。こんなことで怯んでたまるものですか……!


「まあ、そうだったんですか。それでわざわざイェルクをつけて寄越すだなんて、殿下はよほど王女を気にかけていらっしゃるんですね。おふたりがそこまで親交を深めていらしたなんて、ちっとも存じ上げませんでした。恥ずかしながら、殿下の交友関係にはあまり興味がなかったもので……」


 と、そこで一念発起した私はとびっきりの笑顔に右手を添えて、オホホホ……と笑ってみせた。王女(むこう)もフェルディナントと親密な間柄であることを隠すつもりはないみたいだし、だったら私は「そんな男、初めから眼中になくってよ」という意思表示をすればいいだけ。そうすればアリマニカも、フェルディナントの婚約者だった私からの敵意や報復を警戒する必要がなくなるはず。


 そう考えた私が隣のゲイヴへ腕を絡めれば、こちらの意図に気づいたらしい彼もまた、ぐいと私を引き寄せて体を密着させてくれた。そうして無駄にイチャイチャする私たちを前にしたイェルクは口もとを引(ひ)き攣(つ)らせていたけれど、一方のアリマニカは特に動揺した素振りもなく、落ち着き払った様子で言う。


「まあ……それは意外ですわ。フェルディナント様と侯爵令嬢は、婚約以前から大変仲睦まじいご関係だと伺(うかが)っておりましたのに、お相手の交友関係を気にかけていらっしゃらなかったなんて」

「オホホ、そうなんです。確かに殿下とは懇意にさせていただいてましたけど、正直なところ、私たちの関係は婚約者というより兄妹みたいなもので……と、立ち話のままでは失礼ですわね。さ、どうぞこちらへおかけください。ゾフィー、王女様にとっておきのお茶をお出しして」

「かしこまりました」


 侍女のゾフィーにそう指示を出す傍ら、私はなおも笑顔を張りつけて、アリマニカに庭のガーデンチェアを勧めた。そうしながら、彼女の顔色を窺(うかが)おうとしたけれど、やはりアリマニカはスンとして、何を考えているのかまるで読めない。


 今までのループの傾向から考えると、彼女がフェルディナントに接近しようとしているのは間違いないと思うのだけど……そのための最たる障害だった私がいなくなって、嬉しくはないのかしら?


 あるいは婚約中に別の男と浮気していた私への軽蔑とか、不信感とか、そういうものをもっとあらわにしてもいいはずなのに、彼女は腹の内を何ひとつこちらには読ませない。相変わらずやりにくいことこの上ない相手だけど、何とか彼女と打ち解けて、信頼を勝ち取らなくちゃ……!


「それで、王女様。本日はどのようなご用件でいらしたので?」


 ほどなく席に着いた私たちは、麗(うら)らかな春の日差しの中で、湯気の立つカップの並んだテーブルを挟んで向かい合った。アウグシュタ人に多い赤毛を背(せな)まで垂らしたアリマニカは、落ち着き払った様子で優雅に紅茶を啜(すす)っている。


 外出用のドレスに花飾りのついた鍔広帽(つばひろぼう)を合わせた居住まいは楚々として、王族の気品たっぷりって感じ。対する私は、手持ちのドレスの中からなるべく露出が多くて破廉恥に見えそうなものを見繕って着替えたのだけど、幼い頃から野山を駆け回っていたせいか、肌の色は透き通るような白さとはまるで無縁で。


 そういう自分と彼女とを比べては、ぎゅうと胸を押さえつけられるのに似た、何とも言えない気分になってしまう。実はフェルディナントも、こういう品のある女性の方が好みだったのかな、なんて余計なことを考えて。


「そうですわね……実を言うと、少々気がかりなことがありまして。場合によっては侯爵令嬢にお詫びを差し上げなければいけないと思って参りましたの」

「え? 私にお詫び……ですか?」

「ええ。降臨祭の日の舞踏会でのことですわ。あの日、フェルディナント様から侯爵令嬢に婚約解消のお申し出がございましたでしょう? あのときのご令嬢の反応がずっと気になっていましたの。まるで最初から、皇家との婚約が破談になることを承知されていたかのようなお振る舞いに見えたものですから……」


 と、やがてカップを皿に戻したアリマニカからそう切り出されたとき、私の心臓はギクゥ!と音を立てた。そういえば今回のループでは、聞き飽きた婚約破棄宣言に付き合ってられなくて、さっさと会場をあとにしたんだっけ。


 確かに何も知らない人があの反応を見たら、そう感じるのは無理ないかも……。

 ただ、私としては、今回は最初から悪役令嬢ムーブをキメると決めていたからどうでもよかった、というのが本音なのよね。ああすれば、フェルディナントよりも大事な浮気相手がいるという設(・)定(・)にも、説得力を持たせられると思ったから。


「あ、ああー、あれですか。あれは、その……実を言うと、おっしゃるとおり、ある程度予想はしてたんです。最近宮廷内で、フェルディナント殿下と私の婚約を見直す動きが出ていると、小耳に挟んでいたものですから」

「まあ、そうでしたの。ですがそれなら、どうして皇家に抗議なさらなかったのです? せっかくの皇家との婚約が破談になるだなんて、ホーエンベルク家の名誉に関わることでしょう?」

「まあ、そうなんですけど……ここだけの話、殿下との婚約解消は私にとって有り難いお話だったもので。ですので父に、もし破談になっても抗議しないようお願いしておいたんです」

「あら。ということはもしかして、噂は本当でしたの?」

「噂、ですか?」

「ええ。何でも侯爵令嬢は以前から、そちらのゲイヴ様と蜜月な関係でいらっしゃったと、わたくしも小耳に挟んだもので……」

「あー、あははは、やっぱりもう噂されちゃってますぅ? 実はそうなんです。殿下との婚約とか家格の問題とか、色々あってずっと隠してたんですけど……私が愛しているのは今も昔も、このゲイヴだけなんですの。ですから婚約の解消を申し出てくださった殿下には、むしろ感謝しています」


 とびきりの笑顔を作りながらそう言って、私はもう一度、隣に座るゲイヴにここぞとひっついてみせた。対して席には座らず、アリマニカの背後に控えたイェルクはやはり胡散臭いものでも見るような、ドン引きしたような顔をしている。


 うぅっ……分かってるわよ、イェルク。今の今まで私とゲイヴの間にはそんな素振り、一點(プンクト)もなかったって言いたいんでしょ?

 でも今は、どうしてもアリマニカの警戒を解かなきゃいけないの。

 だからどうかつっこまないで!

 イェルクは昨夜の夜会での一部始終も目撃してるはずだし、これで私とゲイヴの熱愛を信じてくれるといいんだけど……。


「そうでしたの……。ではこのたび、侯爵令嬢とゲイヴ様が婚約されたというお話も?」

「ええ、本当です。父にも認めてもらいました」

「それはお祝い申し上げます。ですが、皇家との婚約解消からわずか三日で次の婚約相手を発表されるだなんて、ずいぶん大胆なことをなさいますのね。おかげ宮殿では、赤恥をかかされたホーエンベルクが皇家への報復準備に入ったのでは、なんて噂まで飛び交っていましてよ?」

「まあ、いやだ、そんな風に言われてるんですか? 心外です……私たちはただ、長年の恋を一日も早く成就させたかっただけですのに」

「では、皇家に対する二心(にしん)はお持ちでないと?」

「当然じゃないですか。婚約を解消したって、殿下と私が幼い頃からホーエンベルクで共に育った事実は変わりません。ですのでこれからは婚約者としてではなく、ひとりの友人として殿下を支えていく所存ですわ」

「……なるほど。それを聞いて安心いたしました。どうやらわたくしの取り越し苦労だったようです」

「え? あ、もしかして、殿下の次の婚約相手はアリマニカ王女じゃないかって噂の件ですか?」

「あら、やはりご存知でしたか。おっしゃるとおりですわ。特に学院の生徒などは口を揃えて〝フェルディナント様の伴侶としてふさわしいのは、侯爵令嬢ではなくアリマニカ王女だ〟なんて囃(はや)し立(た)てるものですから、あの噂がご令嬢のお耳に入ってしまったら、きっとご気分を害されるに違いないと気が気ではなかったもので」

「あはは……そんな風に言われてたんですかぁ。まあ、私と殿下が婚約関係にあることを快く思っていない人たちは昔からいましたから、あまり驚きませんけど」

「ですがそう思うと、侯爵令嬢もおつらかったですわよね。本当に想い合っている殿方は他にいらっしゃるというのに、家同士のしがらみで決まった婚約のために、周囲からやっかまれなければいけなかったなんて……」

「そ、そうですね~。そのせいで殿下にも色々迷惑かけちゃいましたし……」

「とはいえ侯爵令嬢がフェルディナント様を恨んでいらっしゃらないと分かって、ほっといたしましたわ。わたくしのために皇家とホーエンベルクの関係に亀裂が走ったなどということになれば、平和を愛されるあの方に申し訳が立ちませんから。ちなみにいま伺ったお話は、わたくしからフェルディナント様へお伝えしても構いませんわよね?」

「え、ええ、もちろんです。ホーエンベルクが殿下への報復を考えているなんて疑われたままじゃ、こちらとしても困りますから」

「ありがとうございます。では、侯爵令嬢のお心は初めからゲイヴ様のもとにあったこと、フェルディナント様にもしっかりお伝えしておきますわ。そうすればあの方も安心なさるでしょうし」

「ふ……フェルディ……ナント殿下は、私のこと、そんなに気にしてらっしゃるんですか?」

「ええ。それはもう、気に病んでおられましたとも──あなたという存在がありながら、わたくしに惹かれつつあるお心のありように」

「……!」

「ですが、侯爵令嬢も初めから別の殿方と惹かれ合っていたと分かれば、あの方も胸を撫で下ろされるはず。これ以上、罪悪感に苦しまれる必要がなくなるのですもの」

「そ……そう、ですね。そうでしょうね。殿下はこのところ、どうもご様子がおかしかったですから……私からお声をかけようとしても無視されたり、拒絶されたりで」

「それについては、あの方を責めないで差し上げてください。フェルディナント様は潔癖なところがおありですから、わたくしと婚約する以上は、あなたとの関係を完全に清算しなければならないとお思いなのです。ですのであのような心ない対応を……」

「そう……ですか。殿下と王女は、やっぱり私が思っていた以上に、親密な間柄でいらっしゃるんですね」

「はい。わたくし、フェルディナント様のことは──この世にふたりといない、運命のお相手だと思っております」


 いじらしく頬を染めて、その頬に白いレース地の手套(しゅとう)をはめた手を当てながら、アリマニカはそうのろけてみせた。


 ……分かってた。分かってたわよ。フェルディナントが私をあんな風に拒絶するくらい、アリマニカに惹かれてるんだってことは。


 だけど、どうして今さら、こんなに胸が痛むんだろう?


 私を捨てて彼女を選んだ彼のこと、ずっと憎んでたはずなのに。

 だからせめてもの仕返しにと、ゲイヴと愛し合う姿を見せつけてやろうと画策したのは、他でもない自分なのに──


「あ……あの、アシュタリゼお嬢様。フェルディナント殿下は──」


 ところがそのとき、アリマニカの後ろに控えたイェルクが、何か言いたげに口を開いた。が、次の瞬間、顔を上げた私の視線を遮るように、向かいのアリマニカが突然すっくと席を立つ。


「ところで、侯爵令嬢。実はわたくし、先程から気になっていたのですけれど」

「な……何でしょう?」 

「あちらで咲いているのは、高山躑躅(シャモワルージェ)ではありませんか?」

「は、はい?」

「あ、帝国語では高山躑躅(シャモワローゼ)というのでしたわね。わたくし、シャモワ山脈に咲く花には目がないのです。もしよろしければ少しだけ、庭園を案内していただけませんか?」

(……なんで今、そんな脈絡もない話を?)


 と思わず眉をひそめてしまった私を余所に、アリマニカはにっこりと、まるで後光でも差しそうな笑顔を浮かべた。そ、そんな顔をされると断りにくい……と私がたじたじになっている間にも、彼女はわざわざテーブルを回り込んでやってきて、何故だか急に親しげにこちらの手を取ってくる。


「厚かましいお願いで申し訳ございません。ですがわたくし、侯爵令嬢とはこの機にぜひ、お近づきになりたいのです」

「えっ……わ、私と、ですか?」

「ええ。実を言うと、これまではフェルディナント様のことがあったので、侯爵令嬢には何となく近寄り難いものを感じていたのですけれど……ご令嬢が本当に愛していらっしゃったのはゲイヴ様だとお聞きして、わたくし、何だか仲良くなれそうな気がしてきましたの! もしよろしければ、庭園を散策しながら、フェルディナント様のことを色々と教えていただけませんか? わたくしも次の婚約者として、あの方のことを少しでも知っておきたいのです」


 そう言って無邪気に微笑んだアリマニカにしっかと手を握られた私は、半ば呆気に取られながら、ああ、やっぱりこうなるのか、と思った。

 今までのループでも、アリマニカは隙あらば私からフェルディナントの情報を引き出そうと接触を図ってきたし、今回も──特に、互いに恋敵でないと分かったからには──彼女が同様の言動を取り始めるのは何ら不思議ではない。少し前までの私はそのたびに心がささくれて、彼女から距離を置いていたけれど。


(だけど今回は、計画どおり……! このときを待ってたわ!)


 どうやらアリマニカの警戒を解くというミッションは大成功。これならきっと、一気に彼女との距離を縮めて、フェルディナントの死を食い止めるための味方にできる。そう確信した私はゲイヴと目配せし合い、互いにこくりと頷いた。


 せっかくイェルクもいることだし、彼とアリマニカ、ふたりを同時に攻略できれば、ついに未来を変えられるかも……!


「ふっ……分かりました。そういうことならお任せください。私でよければ喜んで、お力添えさせていただきます!」


 ようやく掴んだひと筋の希望を、決して手放してなるものか。

 そう心を決めた私は立ち上がりざま、アリマニカの前で胸を叩いた。

 イェルクは何だか不安そうな顔をしているけれど、彼の方はゲイヴに任せておけば大丈夫。私はとにかくアリマニカと急接近して、一緒にフェルディナントを説得してもらえるくらい仲良くならなくちゃ。


 今度という今度こそ、ループを終わらせるために!



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