第9章:報告と反対派
正子が王都に戻ると、予想通り、大きな騒動が起きていた。
「神楽坂正子を捕らえよ!」
貴族派の大臣たちが、王宮に詰めかけていた。
「彼女たちは国家の秩序を、乱した!伝統を、破壊した!」
「魔法の民主化など、認められぬ!」
国王は困惑した表情で、正子を謁見室に呼んだ。
「神楽坂殿、、、事態は予想以上に深刻だ。貴族たちが反乱を起こすかもしれない」
「陛下」
正子は冷静に言った。
「改革には常に抵抗が伴います。ですが、ここで屈すれば、この国に未来はありません」
「しかし、、、、」
「陛下。実証実験の結果をご覧ください」
正子は報告書を差し出した。
「ミラルダ村の生産性は1、3倍になりました。そして、村人たちの満足度は90%を超えています。この改革は、間違っていません」
国王は報告書を読み、深く息を吸った。
「、、、わかった。この改革を支持する。貴族たちには、私が説得しよう」
「ありがとう御座います」
正子は深く頭を下げた。
その日は王宮に宿泊する事になった。
だが、その夜。
正子の居る部屋に、何者かが侵入した。
「神楽坂正子、、お前のせいで、我々の特権が失われようとしている」
黒いローブの男が、短剣を構えている。
「お前を消せば、この改革も止まる、、」
正子は冷静に言った。
「私を消しても無駄です。改革の設計書は、すでに複数の場所に保管されています。そして、エアリス様も、国王陛下も、この改革を支持しています」
「ならば、やはりお前を消すしかない!!」
男が短剣を振り上げた瞬間ーーー
「Wind Blade!」
リオン騎士が部屋に飛び込み、風の刃で男の短剣を弾き飛ばした。
「護衛を甘く見ないでいただきたい」
リオンが男を取り押さえる。正子は深く息を吐いた。
「ありがとう御座います、リオンさん」
「当然です。あなたは、この国を変えようとしている。私も、その一助になりたい」
正子は頷いた。
改革の道は険しい。だが、諦めるわけにはいかない。
非効率で不公平なシステムを、必ず変えてみせる。
それが、神楽坂正子の使命だった。




