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堅物女が異世界に、言語体系の矛盾を糾す  作者: 畠山ゆな@姉弟で小説共作✏️


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最終章:世界の再構築


襲撃事件の後、国王は貴族派への対応を厳格化した。


改革に反対する者たちは次々と失脚し、やがて風向きが変わり始めた。


「神楽坂殿の改革は、ただしかった、、、」


ミラルダ村の成功が広まり、他の村もかいかくを求め始めたのだ。


「我々の村でも、新しい魔法システムを導入してほしい!」


「子供たちに、平等に魔法を学ばせたい!」


民衆の声は、もはや無視できないものになっていた。



それからひと月後。


正子は、第一神殿の巨大な水晶の柱の前に立っていた。

エリアス、国王、そしてリオン騎士が見守っている。


「これより、この国の魔法システムを全面的に書き換えます」


正子は水晶の柱に両手を当てた。

どうして、自分にこんな事が出来るのか考えない様にしていたが、最終局面にきて疑問がよぎるが、、、


膨大な魔力が流れ込んでくる。

この国の魔力ネットワークが、正子の意識とリンクした。


「今は、、、そんな事考えも合理的でないですね、、、まず、魔力のはいぶんの均等化、、、、、、」


正子の脳内で、複雑な計算が高速で進む。

身体の芯が焼ききれそうだ。

首都圏に集中していた魔力を、全土に均等に分配するように調整する。


「次に、詠唱システムの簡略化、、、」


言語の壁を取り除き、すべての言語で魔法を発動できるよう書き換える。


「そして、安全装置の追加、、、、、、」


過去に失敗した理由は、システムに安全機構がなかったからだ。正子は、段階的な負荷制限と自動修復機能を組み込んだ。


水晶の柱が激しく光り出す。


「うっ、、、!」


正子の身体に負荷がかかる。膨大な情報が流れ込んでくる、だか、彼女は歯を食いしばって耐えた。


「まだ、、です、、、まだ終わっていません、、、!」


エリアスが叫ぶ。


「神楽坂殿!」


「大丈夫です、、、、、、計画通りです、、、!」


そして、最後の調整。


「システム、、、再起動、、、!」


眩い光が、神殿全体を包み込んだ。


意識を失いそうになりながら、どこか聞き覚えのある声がかすかに聴こえた、、、


「、、、その、、時が、、、訪れたのですね、、、」


光が消えたとき、正子は膝をついていた。


「はぁ、、、はぁ、、、」


「正子殿!」


リオンが駆け寄る。正子は疲労困憊だったが、笑顔を浮かべた。


「成功、、、しました、、、」


意識が混濁していた正子はなじみの声のことなど気にせず、成功した安堵に浸っていた。





その瞬間、王国内で変化が起きていた。


ミラルダ村では、子供たちが『花よ、咲け』と唱えると、お花が一斉に咲いた。


とある町では、老人が『傷よ、癒えろ』と唱えると、長年苦しんでいた足の痛みが消えた。


そして、首都では、一般市民たちが次々と魔法を使い始めた。


「本当に、、、魔法がつかえる!」


「こんな簡単に!」


「これが神楽坂様の改革、、、!」


国中が歓喜に包まれた。




1週間後、正子は三日三晩眠っていた、今日は久々に図書館へ行こうとしていた。

ニナはあれから忙しそうにしている。魔法が使えるようになった人々が多くなり、トラブルも増えていてその処理や使い方のレクチャー等をリオン騎士としているみたいだ。


「ニナも楽しそうで、良かった」


この世界にきて、多くの矛盾を目にし、不公平なシステム、隠された真実、そして格差。すべて人間が作ってきたものを、再び人間の手で変えることができる。大切なのは、諦めないこと。そして、正しいと信じていることを、貫くこと。それができれば、どんな世界も、必ず良くなると信じて、、、


「さっ、休んでばかりもいれないですね、次は教育システムの改革ですね、、、」


すると、突然、あの日と同じように光が正子を包んだ。


「え、、、!」


気づくと、正子は見慣れた市役所のデスクに座っていた。


「、、、どうして、、、?」


手元には、アストライア王国の紋章が刻まれた小さなペンダントがあった。


「これは、国王様から頂いた、、、私帰ってきたのですね、、、皆様にお別れ言いたかったです」


正子はペンダントを強く握りしめた。


そして、デスクの上の書類を見る。相変わらず、膨大な量だ。


「、、、はぁ、、、頭は追いついてないですが、、、」


少し涙ぐんでいた正子だったが、


「、、、考えるのはあとにしましょう、とにかく、こちらの世界でも、非効率なシステムを正さないと」


正子は眼鏡を押し上げ、いつもの真剣な表情で書類に向かった。


異世界でも、現実世界でも。


神楽坂正子の奮闘は、これからも続く。




そしてその夜、正子の部屋で、ペンダントが淡く光った。

まるで、「また会おう」と言っているかのように。


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