第六章:実証実験地へ
正子が選んだ実顕地は、首都から馬車で1月ほどの距離にある小さな村、ミラルダ村だった。
ミラルダ村は国境の高い山の麓にある村だった。首都王都から離れていることもあり、王都も管理が行き届いていなかった。
「、、実顕地はここがよいでしょう。産業もとくにないみたいですし、高い山の為に農業も、、」
「ミラルダ村、名前だけは知っていますね」
リオンは護衛のため、正子が選ぶ地の相談を受けていた。
「そこは魔物も出やすいですよ?国境も近いですし」
「だからこそです!」
正子は机を叩きながら、リオンを睨んだ。
「、、ですね、申し訳ありません」
「いえ、私こそ、すみません。」
少し沈黙があり、リオンは支度をすると言って部屋を出ていった。
「、、ニナ、、に、言わなくちゃだめよね」
正子は苦虫を噛み潰したようの顔をしながら、ニナの待つ家に帰っていった。
「おかえりなさい!どうでした?謁見は?国王様に会うなんてすごい!!」
ニナの興奮を宥めながら、正子は話しだした。
「陛下に実証実験の許可を頂きました、それで少しの間、頂いたお仕事をお休みしたいのですが」
「実証実験?どこにいくの?」
「ミラルダ村という村に」
「えっ!?」
ニナの表情が固くなった、
「そこ、私の出身の村です」
「え?、、そうですか、、、」
人付き合いしてこなかった正子はこんな時なんて発言すればいいか分からなかった、だから
「ニナも一緒に行きますか?」
とっさに出た言葉だった。
「いいの?」
「お聞きしてみないと分かりませんが、、」
「行きたい!!村がよくなるなら!」
「待ってください!良くなるかまだ分かりませんし、危険かもしれないんです、軽率に言ってしまって申し訳ありません」
「大丈夫!正子も一緒だし、私、正子と行きたい!」
ニナの顔は真剣だ。
「、、わかりました、明日お聞きしますので」
2人はひとまず夕食の準備をして床についた。
翌日、正子はリオンに経緯を説明して、出身者がいる方が潤滑に行くだろうと承諾を得た。
出発当日、顔合わせをした。
「こちらが騎士リオン様です」
「はじめまして、リオンとお呼び下さい」
キラキラした笑顔で挨拶するリオンに対して、
真っ赤な顔をしたニナはモゴモゴして正子の後ろに隠れていた。
「恥ずかしがりなのです。慣れていきますのでご了承下さい。」
淡々と正子が言った。
「、、よ、宜しく、、お願い致し、ます」
さらに真っ赤な顔になりながらか細い声で正子の腕を握りしめながらニナが言った。
「道中は私がお守りいたしますので」
少し面倒くさそうに正子が
「、、行きましょう道中長いですから。」
こうして、3人のミラルダ村迄の旅が始まった。




