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NEW・アルカディア!  作者: 祝 冴八
[DAY4]絆よ
26/64

4-A プロローグ

「————」






挿絵(By みてみん)






「——へんなの」


 彼は無邪気にそう言った。でも、他の人とは明らかに違うのは、この私をどうにか、受け入れてくれようとしている所だ。


「じゃあ、おまえは泣いたことないんだ。すげーじゃん」


 その言葉に、少し口籠った。


「あーちゃん、泣ないたことないし、泣き方もわかんない……って、本当に信じてくれるのか?」


 彼は頷いた。と同時に、彼の目が右往左往していた、あの滑稽な仕草を今でも鮮明に覚えている。


「し、信じないわけないだろ! で、でも」



「泣けないのは、つかれるとおもう」



 わからなかった。彼の言葉の意味が。

 自分がみんなと違うこと。おかしなことは、自分でわかっていた。でもだれかに相談しても、トイレみたいに下水に流されていた。だから、彼の声が、慈悲の意味だと気がつかなかった。

 そんな私は、もちろん首をかしげた。


 するとどうだろう。彼はなぜかうんうんと悩み始めた。

 そして、急に立ち上がったと思うと、周りにいた人もびっくりしたぐらい、とても大きな声で叫び始めた。


「——わ、わかった! おれは信じるし、だれにも言わないぞ! で、でも、こーかんじょーけんだ!」


 すると、彼は石の土管によじ登った。あぶないよ、と注告する前に、彼はその上に仁王立ちで立ち上がった。


「アルカ! 今からおれたちは『親友』になるぞ! 親友ってのはな、いつだってイチレンタクショーなんだ! どっちがウソついても、うら切っても、だめなんだからな! 」


 ここまでぽかんとしていた自分は、この時だけ、こくんと首を縦に振った。


「だからこーかんじょーけんだ。おれは、おまえのヒミツは絶対に守る。だから、おまえは——」



「本当に泣かないように、せいぜい俺にたよること!」



 すぐるは、顔を真っ赤にして、にっと笑った。


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