『悪意が群がる百物語』…読み終えて
「…ある意味、一番カオスなオチだな。恐竜が妖怪相手に江戸時代で大暴れって…完全に悪ノリしてるだろ?」
読み終えた修司の声は静かだが、困惑と感嘆が滲む。
松元は向かいの座布団で膝を抱え、苦笑いを浮かべる。
「まぁな、それ色々と追記しようとは思っているけど…結局、収まらなくてさ、そのまんま放置だ」
「何故に妖怪と恐竜?」
松元が目を伏せ、静かに答えた。
「いやな、恐竜と妖怪って『どっちが強い?』とか、子供向けの本によく出るじゃん。で、そのノリを使ってみようかなって。まぁ、俺は妖怪より恐竜の方が好きだったんで…恐竜寄りにしちゃったけど」
「確かに、本屋とかに恐竜図鑑と妖怪図鑑が並んでるの、時々見るし、俺も妖怪よりは恐竜の方が好きだな。でもよ、やり過ぎじゃないか?迷惑系や、他にエルフとか異世界ネタも混ざってはいるけどさ、さすがに全滅じゃキツいぞ?」
修司が茶菓子をつまみながら、苦笑する。
「やっぱそう思うよな…。さっきの二作もだけど、気が付いたら救いの無い話ばっかりになってよ、俺って素直にハッピーエンド描くのができないのかも?」
それを聞いた修司は、原稿をテーブルに置いて提案する。
「…お前、書きすぎて疲れてるんじゃねーか?頭休ませろよ。夕飯も兼ねて、これから飲みにいかね?」
「はは、確かに、最近ちょっと頭パンパンかも。飲みにいくか。…どこ行く?いつもの居酒屋?」
松元が立ち上がり、ジャケットを手に取った。
「ああ、いつものとこでいいか。焼き鳥とビールでリセットだ。…しかし、俺も何か書いてみるかね?お前の話読んでたら、なんか頭がムズムズしてきたわ」
「お、そりゃいいや、何が思い浮かんだか教えてくれよ」
「いやいや、まだ決まってねーよ」
肩をすくめながら修司は松元と共に部屋を出て、居酒屋へと向かう。
彼の頭の中で、新たな創作の芽が、日常の片隅で芽生え始めていた。
今年はまたジュラシック・ワールドの新作が公開予定。
妖怪より恐竜の方が私は好きですねw
ここで第2部を終わります。第3部は未定です




