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子役で有名だった主人公の可愛い男の娘の小説を書いて下さい!

結城レイが「可愛い」と言われるようになったのは、アイドルとしてデビューしてからではない。

もっとずっと前——子役時代からだった。

小学校に上がる前から、テレビドラマやCMに引っ張りだこ。天使のような笑顔と、性別を感じさせない整った顔立ちで、「あの子誰?」と話題になる存在だった。

当時のキャッチコピーはこうだ。

「国民的・天使子役」

だが本人にとって、それは必ずしも心地よい称号ではなかった。

「女の子役、今日もお願いね」

現場でそう言われるたび、レイは何も言わずに頷いていた。衣装はフリルのワンピース、役柄も“おてんばな妹”や“健気な少女”。

演じること自体は嫌いじゃない。むしろ楽しかった。

ただ——どこかでずっと、自分が“自分ではない誰か”として扱われている感覚があった。

撮影が終わるたび、母親がそっと頭を撫でる。

「レイはレイのままでいいのよ」

その言葉だけが、当時の救いだった。

やがて成長するにつれて、仕事は一度減った。子役としての“可愛さ”が変化していく時期だったからだ。

けれど、その空白の時間が彼を変えた。

「もう一度、見てもらう側じゃなくて、選ぶ側に立つ」

そう決めたとき、アイドルという道は偶然ではなく、必然になった。

かつて“役を与えられる存在”だった少年は、

今では“自分で自分を表現する存在”へと変わっていく。

そして再びステージに立ったとき——

観客の中には、こうささやく人もいた。

「昔の子役の子だよね?」

「……え?あの“天使子役”が?」

その驚きすら、今の彼にとっては追い風だった。

結城レイは、静かにマイクを握り直す。

過去も、可愛さも、全部ひっくるめて——自分の武器にしていくために。

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