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無双するご主人様のハーレム事情  作者: 不利位打夢
第20章 探求と暗躍
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暗躍する者たち2

するとそこまで話したところで、シロが2体の天魔を連れて戻ってきた。


「お待たせしました。

今この時点から、こちらの天魔の所有権はパンドラ、貴女に譲渡されます。

以降は貴女たちの好きに使って構いません。」


シロの言葉に従って、天魔2体がパンドラの前で跪いて頭を下げた。


恭順の意を示す2体の天魔を見て、パンドラがシロに意地の悪い質問をする。


「ふーん・・・妾たちの好きに、ってことは、別に壊してもいいのよね?」


この質問にシロがどう答えるのか、その反応を見て組織内における天魔の重要性を図ろう考えたようだ。


するとシロは、平然とパンドラの言葉を容認した。


「ご自由にどうぞ。

一応完全に壊れていなければ元の状態に修理が可能ですから、必要であれば仰ってください。

それと追加の補充については、一日の上限を10体までとします。」


物として扱うことを容認したシロの答えに、パンドラは素直に本心で感心する。


「へぇ、至れり尽くせりね。」


「貴女のここでの立場を考えれば当然です。

ただ一つだけ注意点を伝えておきます。

貴女に譲渡する天魔は全て、生殖機能や性欲など、使用用途に不要な機能を排除しています。

ですから侍らすのには使っても構いませんが、そういった行為は遠慮してください。」


一部予想外のシロの言葉に、思わずパンドラは顔を赤くしながら全力で否定した。


「そんなことしないわよ!」


「それを聞いて安心しました。

ですがパンドラ、貴女の身体も大事ですが、次代につなげることもまた貴女の義務であることを忘れずに。

そこで今後貴女には、組織から定期的にこちらで選別した相手を用意します。

そういった行為には、必ずその者たちを使ってください。

ただ無理強いはしませんし、今はまだそこまで急ぐ話でもありませんから断っても構いません。

しかしいつまでも拒否できる立場ではないことだけは理解してください。」


さすがにこのシロの申し出を断ることはできず、嫌々ながらもパンドラは受け入れる意思を示した。


「・・・わかってるわ。

その選別した相手とやらには会うわよ。

でも誰に決めるかは妾に一任してもらうわ。

それだけは譲れないわよ。」


「構いません。

ですが、あまりにも拒否が続く場合は・・・」


圧をかけてくるシロだったが、パンドラも譲る気はないようだ。


「それはそっちが用意する相手次第ね。

とりあえず善処はするわ。」


互いに一歩も引かない状況が続くかと思われたが、意外にもシロが先に引いた。


「・・・まぁ今はそれで良しとしましょう。

一応相手に求める希望くらいは聞きますが、現時点で何かありますか?」


このシロの聞き取りに対して、パンドラは自分が求める要望を遠慮なく伝える。


「妾より強い男、まずはこれね。」


最初から高い壁を出してきたパンドラだったが、シロは交渉せずに、まずは聞き取りに徹するようだ。


「いきなりの難題ですが、最大限善処はしましょう。

他に希望はありますか?」


「どうせならいい男がいいわね。

当然妾に相応しくないと駄目よ。」


「それでは抽象的すぎますから、できるだけ具体的にお願いします。」


シロに詳細を求められたパンドラは、まくし立てるように要望を伝える。


「そうねぇ・・・妾の隣に立っても恥ずかしくない相手、というのは最低限絶対よ。

だからまず顔が整っていて妾好みなのは当り前ね。

体型は、妾より背が高くて、筋肉質でいて、尚且つ太すぎず細すぎずが理想だわ。

それに加えて知的で妾の話を理解でき、妾の知らないことも知ってて当然よ。

家事全般が完璧で生活面に不安が無いことも重要よね。

あと妾の願いを嫌な顔せずに何でも叶えてくれる。

ただし性欲はあまり無くて淡泊、ここ結構重要よ。

とりあえず最低限こんなところかしら。」


内心そんな完璧な相手を用意することは不可能と思いながらも、まずはパンドラがある程度妥協できるかを探ることにした。


「・・・希望は承りました。

ただその内容ですと、こちらが用意する相手が全ての希望に添えるかは保証できません。

それで構いませんか?」


すると意外にもパンドラは、シロの意見を許容した。


「安心して、そこまで期待してないわ。

結局は最終的に妾が気に入るかどうかだから、まずは会ってみないことには何とも言えないわよ。

まぁ多少の妥協はすると思うわよ、たぶん。」


最後の言葉には不安を感じたものの、結果としてパンドラが相手と会うことだけは約束を取り付けることができた。


そのためシロはこの辺りが妥協点だと思い、これ以上深くは追及しないことにした。


「わかりました。

とりあえず、ある程度希望に合う者がいましたら連れてきます。

相手として認めるかは会って判断してください。」


「そうして。

でも、事前に連絡は寄越しなさいよ。

こっちにもいろいろ準備ってものがあるんだから。

じゃないと会わないからね。」


「いいでしょう。

では、遅くても2日前までには通達、でどうでしょう?」


「それでいいわ。」


「ではそのように。」


「他になければ、もう行っていいわよ。

はい、ご苦労様。」


そろそろ邪魔者を追い出したいパンドラに対して、シロは皮肉交じりに従う。


「そうですね、それでは私はこれで。

こう見えていろいろとやることが多いものですから。

何か用があれば私かクロへお願いします。

では、失礼します。」


そのままシロは訓練場から立ち去った。


シロの姿が見えなくなった後、アイリスがパンドラに耳打ちする。


「お嬢、少し二人だけでよろしいですか?」


「いいわ。

アンタたち、そこでそのまま待ってなさい。」


「はい、パンドラ様。(×2)」


2体の天魔はパンドラの指示に従って、跪いて顔を下に向けたままで待機している。


それを確認してからパンドラはアイリスと共に少し離れた場所へ移動した。


「それでどうしたの、アイリス?」


「お嬢はさっきのシロをどう感じましたか?」


「ああ、そのことね。

まぁここに来てすぐのときと比べると、結構強くなってたわね。」


「やはりお嬢もそう感じましたか。

この短期間で、いったい何があったのでしょうか?」


「わからないけど、正攻法では無いことは間違いないでしょうね。

でも今の妾と互角程度だから、何も問題無いわ。」


「お嬢はそうかもしれませんが、私にとっては死活問題です。

今敵対したら、私だけは確実に消されます。」


弱気なアイリスに、パンドラが活を入れる。


「さっきの意気込みはどうしたのよ、アイリス。

絶対に負けないんじゃなかったの?」


「当然その意志は変わっていません。

しかし現状を正確に把握しておくことも大事ですよ、お嬢。

もし私がいなくなったら、誰がお嬢の世話をすればいいのか・・・」


少しずれた心配をするアイリスに、パンドラは呆れながら解決方法を伝える。


「はぁ・・・だったらいつも通り、常に妾の傍にいなさい。

これなら組織の連中もアイリスに手は出せないはずよ。

その間にアイリスは、妾の次に強くなりなさい。

なら問題無いでしょ?」


「そう、ですね。

わかりました。

私は必ず、お嬢の次に強くなって見せます。

ありがとうございます、お嬢。」


「わかればいいのよ。

じゃぁ早速はじめるわよ。」


「はい、お嬢。」


パンドラが天魔たちの許へと向かうと、アイリスも後に続く。


元の場所に戻ってきたパンドラは、残されていた2体の天魔に向き合った。


「さてと、待たせたわね。

で、まずは確認するけど、アンタたちの所有権は妾が持っている、ということでいいのよね?」


パンドラに声をかけられ、2体の天魔が嬉しそうに顔を上げて答える。


「はいっ、パンドラ様、我らは貴女様の僕、何なりとご命令ください。(×2)」


少し熱を帯びた視線を向けてきたことを内心不快に思いながらも、パンドラはこの2体の天魔から情報を引き出そうと試みる。


「何でもってことは、組織の重要機密なんかも教えてくれるのかしら?」


だがこれは当然、事前にシロが言っていた通りの結果になってしまう。


「申し訳ございません、パンドラ様。

私たちには、それらに関する知識が存在しません。」


「私たちが持つのは、戦闘に関する事と、パンドラ様にお仕えするために必要な最低限の知識だけです。

どうか我らの無知をご容赦ください。」


「一応の確認と思って聞いたけど、その辺りは抜かりないか・・・まぁいいわ。

じゃぁお前たちには、これから妾とアイリスが強くなるための踏み台になってもらうわよ。

いいわね?」


「はいっ、そのご命令、喜んでお受けします!(×2)」


「まぁできるだけ長持ちできるように頑張ってよね。」


「お任せください!(×2)」


それからパンドラは、意気揚々と天魔を相手に訓練や実験をはじめる。


最初の内は病み上がりということもあり、様子見で手加減していたが、それも短い時間だった。


すぐに熱くなったパンドラによって、2体の天魔は修理が不可能な状態にまで壊されてしまう。


結局一度は去ったシロが再び呼び戻され、追加で天魔を2体要求されることになった。


顔には何も出さず、シロはパンドラの要求通りに天魔2体を用意して去って行った。


だがこれで終わりではなかった。


それほど時間が経たない内に、シロは再び呼び出されることになる。


当然パンドラからの天魔の追加要求によってだ。


さすがに呼び出しが短時間の間に続いたためか、シロは一日の上限10体となる、残り6体の天魔を今度は無言で置いていった。


そのまま無言で立ち去ったシロだったが、おそらく翌日以降は最初から上限の10体を用意してくることだろう。


立ち去るときの背中が、何度も呼び出されるのは面倒で不快、そう言っているようにアイリスの目には見えた。


しかしパンドラに気にした様子は一切無く、残りの天魔を使って様々な実験を行っていた。


こうしてパンドラとアイリスは、表向きは組織に協力する姿勢を見せながら、虎視眈々とその爪と牙を研ぐのであった。

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