ミスト=シルベリア
未確定の情報因子から産まれた情報構成体。
ミスト=シルベリア
情報更新。
世界発生後……生物が発生してから3000年を経て
人格の取得に成功。
世界認識に自我を浸透させて
言語習得
マナ取得
最新の情報更新を繰り返し
15年の時を過ごす。
シンヤとマモルという個体名の少年二人と接触。
街へと同行。
存在取得。
第一次接触
父となるべき存在
レイ=シルベリア
未確定因子察知
魔力量不明
現在における最強人種の一人と断定。
記録更新。
接触者より提案。
養女認証。
以後人間個体名
ミスト=シルベリアとして生活を容認する。
父であるレイと共に母であるゼファーと接触、人間社会のルールや標準的なルールを護る。自身の認識を構成する際、父の容姿を採用、黒い髪に特徴を備えた紅い目を採用、平均身長として160ほど採用、体重標準値、過去の記憶における知識[深窓の令嬢]のモデル採用、美意識的には高いものを採用、人間という種族は美しい者に弱いという前提をもって……。黒髪の流れるような長髪を採用、感情の欠乏は人間生活において少しずつ成長するものと推測される。
現在戸籍上における叔母である同年齢のエアリスと同席。
「エアリス……これから何をするのですか?」
「ん?ショッピング!ミストちゃん服、黒服しかないでしょ?」
エアリスの目的把握、どうやら私の服の購入促進、また購入するのが目的とされる、性別上女性として定着、精神の昂揚を確認、感情……楽しい。
「さて随分と年上の娘ができたものだがミストは大丈夫かな?」
クスクス笑いながら夫の店で清酒を飲むゼファーを横目に
「大丈夫だよ、皆よい子達だ、これから出来るであろう僕達の子の姉にはありがたい子だよ」
「全くだね、今日はギルド登録もするのかな?」
「してくるようだね」
レイはにこりと微笑みながら今日のメニューを作っていた。
ギルド登録をすませ、猫の獣人の受付嬢に魔力量に驚かれながらもショッピングモールへと向かい、服屋を見る事にした。エアリス曰くこの街の服屋の多さやショッピングモールという概念を持ち込んだのは他ならぬ父なのだとか、彼自身の特殊な知識と世界をまたにかける大商会、デミムーア商会がその知識を具現化する事により様々なブランドという独自の服装の店が続々と産まれたという話だ。
街中も活気にあふれデミムーア商会が開発したという自動小銃をぶらさげた街を護る兵が見受けられる。意識が発生した時点ではありえない高性能な武具のようにも思える。父は基本的に自衛の事しか考えてはいないらしいので今の時点ではありえないが、もし戦うというのであれば実に戦争を簡略化し多くの犠牲を産み出す悪魔の所業を産み出すのに違いないと私は考える。
少なくともこの王国の王は賢く調和を求める王であるし、他種族にも寛容だ。しかも一国と張り合えるほどの戦力を有するそうそうには平和を崩す事はないだろうが、戦争によって人間は進化をしたという歴史がある限り、よからぬ思考に辿りつく国や種族はいるだろう。
「……まあその時は私も護るために動くけどね」
「なんかいった?」
「なんでもないよ、叔母上」
「あ、そか、私、叔母になるんだ」
同世代の叔母のクリームをつけた頬を見ながら私は微笑みというものを形づくる。




