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【悲報】最弱インプ、勇者を事故死させてスキルを強奪してしまう~成り上がり魔王譚~  作者: 下総山中
好きな女を取り戻せ!

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第71話 創造神への懇願と『覚悟』

魔王城の広間に、七星の面々と、リアーナ、そして――オリーブが、静かに、顔を揃えていた。

「――紹介する」

俺は、静かに、皆を見渡しながら、告げた。

「――彼女は、オリーブ。……天界で、保護した、女神だ」

「――え……!? 女神……!?」

ノノとメメが、驚いたように、目を見開いた。

「――事情は、追々、話す。……だが、彼女は、こちら側についてくれた。信頼できる、味方だ」

「――よろしくね」

オリーブが、静かに、柔らかく、微笑んだ。

デルポポが、静かに、眼鏡を押し上げながら、そのまま、状況を、受け止めていた。

「――……ディア様が、そう仰るなら」

「――信じましょう」

「――さて」

俺は、静かに、表情を、引き締めた。

「――問題は、これからだ」

「――エルリックは、必ず、報復に来る」

俺は、静かに、皆に、告げた。

「――それも、今度は、万全の準備を、整えた上で、な」

「――前回は、奇襲と、モーチの奥義が、噛み合った結果、辛くも、退けられた」

俺は、静かに、拳を握った。

「――だが、あんな手は、二度と、通用しない」

「――モーチも、消耗しきって、今は、あの、小さな姿だ」

視線の先、幼い姿のモーチが、静かに、悔しげに、俯いていた。

「――すまぬな……。我の、不甲斐なさよ」

「――謝るな」

俺は、静かに、首を振った。

「――お前のおかげで、今、俺たちは、ここにいる」

「――問題は、次だ」

俺は、静かに、続けた。

「――向こうから、万全の状態で、攻めてくる。……こちらは、迎え撃つしかない」

「――勝てるの?」

ノノが、静かに、不安げに、問うた。

俺は、静かに、目を閉じた。

「――正直、厳しい」

その言葉に、その場が、静かに、緊張した。

「――オリーブ、エルリックの、本当の実力は」

「――圧倒的よ」

オリーブは、静かに、しかし、確かな重みを込めて、答えた。

「――彼が、その気になれば……。下界を、一人で、消し去ることすら、容易いわ」

その言葉に、皆が、静かに、息を呑んだ。

「――このままでは、駄目だ」

俺は、静かに、思考を、巡らせた。

(――エルリックには、勝てない。……なら、どうする)

その時――オリーブが、静かに、口を開いた。

「――創造神、に」

「――創造神?」

「――ええ」

オリーブは、静かに、続けた。

「――助けを、求めるのは、どうかしら」

「――だが」

俺は、静かに、眉をひそめた。

「――創造神は、この世界を含む、複数の主神を、束ねる存在なんだろう」

「――下界の、たかが一魔王の頼みなど……。聞く必要が、あるのか?」

「――それは……。確かに、そうね」

オリーブも、静かに、頷いた。

「――どうしたら、庇護下に、入れるか……」

俺が、静かに、思案に暮れていると、オリーブが、静かに、微笑んだ。

「――簡単よ」

「――あの方に、聞くしかないわ」

「――聞くだけなら、タダだもの」

――だが、その"交信"の手段が、問題だった。

「――神の祭壇からの、交信が、必要になる」

オリーブが、静かに、説明した。

「――だけど、この世界には、そんなもの、存在しないわ」

「――なら」

俺は、静かに、答えを、悟った。

「――また、天界へ、行くしかない」

再び、天界へと、足を踏み入れた俺たちは、静かに、その、荘厳な祭壇の前に、立っていた。

「――創造神よ」

オリーブが、静かに、祈るように、両手を、組んだ。

「――どうか、私たちの、声を、聞いてほしい」

――静寂の中、やがて、静かに、荘厳な声が、辺りに、響き渡った。

『――久しいな、オリーブ』

『――して、その者たちは』

「――エルリックの、暴走を、止めたいと、願う者たちです」

オリーブが、静かに、続けた。

「――どうか、彼らに、力を貸してくださいませんか」

――重い、沈黙が、その場を、支配した。

『――代償は、何を、差し出せる』

創造神の声が、静かに、しかし、冷たく、響いた。

俺は、静かに、その問いに、身構えた。

『――そこの、男よ』

創造神の意識が、静かに、俺へと、向けられた。

『――お前の名――「ディア」と』

『――お前の持つ、「全能ノ神」』

『――この二つを、差し出せるならば、庇護を、与えよう』

――俺は、静かに、息を呑んだ。

(――名前も……。力も……。全て、失うということか)

その代償の重さに、俺は、静かに、言葉を失った。

「――……一日、猶予をいただけないでしょうか」

俺は、静かに、そう、答えるのが、精一杯だった。

『――良かろう』

創造神の声は、静かに、そう、告げた。

『――一日だけ、待とう』

――魔王城へと、戻った俺は、静かに、その夜、深い、思案に、沈んでいた。

「――ディア」

リアーナが、静かに、俺の部屋を、訪れた。

「――辛い、決断、なのね」

「――ああ」

俺は、静かに、頷いた。

「――名前も……。全能ノ神も……。俺という存在の、根本に、関わるものだ」

「――でも」

オリーブもまた、静かに、その部屋を、訪れていた。

「――みんなを、守るためなら……。あなたは、迷わないでしょう」

俺は、静かに、二人の顔を、見つめた。

その夜――俺は、二人と、静かに、寄り添いながら、これから訪れる、大きな決断への、覚悟を、一つ一つ、固めていった。

言葉は、多くは、要らなかった。ただ、互いの、確かな温もりだけが、静かに、その夜を、包んでいた。

――翌朝。

窓から差し込む、柔らかな朝日の中、俺は、静かに、目を覚ました。

隣には、リアーナと、オリーブの、穏やかな寝顔があった。

「――……行くか」

俺は、静かに、そう、呟いた。

その表情には、もう、迷いはなかった。

再び、天界の祭壇の前に立った俺は、静かに、しかし、確かな声で、告げた。

「――創造神よ」

「――その、申し出……。受けさせて、いただきます」

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