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短編 初めての異世界の街

「そういえば、さっきの騎士団の人めっちゃ強かったけど、レベルってどれくらいなんだろう?」


「えーっと、騎士団は、だいたい50~60レベル。普通の冒険者とは比べ物にならないほど強く、死と隣り合わせの魔物退治ではなく、死ぬほどキツイ訓練でレベルや身体能力を上げてる、らしい。」


「騎士団=強いってことね!」


「そうだね。」



 異世界漫画とかって、騎士団強いイメージあんまりないけど、こうやって見てみると人間の中でも超上澄みなんだよな……私が主人公だったら、強いはずだから、騎士団もその分弱く見えるのだろうけど…私、主人公じゃないからね。騎士団がものすgく強い存在に見えるよ。



「あ!なにあれ!」


「あれは…宝具ほうぐ屋ですね。宝具とは、アクセサリーや武器、日常製品など、種類は無限にあり、それ一つ一つに能力があるものです。」


「能力…?うーん……例えば、燃える剣、とか?」


「そうです!武器の他にも…例えば、指輪などのアクセサリーで即死レベルの攻撃を一発防ぐ、とかいうものもありますよ。」


「えー!すご!」


「ただ、そのレベルに強い宝具は、値段がヤバくて、私たちには買えません。数億とかします。」


「億……私たちが買えるレベルだと、どんなのがあるの?」


「光る球を発射させたりできる指輪とか…です。攻撃力は皆無なので、おふざけグッズですね。それでもそれなりに高いんですよ…」


「マジかぁ…」



 宝具。確かに、めっちゃ惹かれるものばかりだが、明らかに私たちに使わせる気がない。……いや、ワンチャン、この世界で稼ぎまくって、めちゃ強い宝具を手に入れ、それで戦う、とかいう戦法もあるのかもしれないが…私はそこまで頭が良くないから無理だ。



「あ、あれはなに!」


「あれは…巻物屋です。」


「巻物?」


「巻物とは、魔法使いじゃなくても魔法を発動させることが出来るものです。」


「魔法!この世界にはそんなものまで…!これはどう?買える?」


「……買えはしますけど…これ、クールタイムとかあって…いや、ぶっちゃけ、ソロならまだしも、遠距離と近距離がいる私たちには、いらないんですよね。」



 巻物は、確かに便利だ。レベルが下の敵なら、はい巻物。で終わるし。

 でも、それは弓も同じだし、神無月さんの攻撃で終わりだ。多分。



「えー!…次の試験は絶対魔法使いになる!!」


「次の試験も同じ内容で同じ世界とは限らないですけどね…」


「たしかに~…魔法使ってみたかったなぁ…」


「本で見る限りは、魔法は難易度が高いらしいですよ。想像力と知識ゲーらしいです。」


「マジかぁ…」



 炎を手から出すイメージ、水を手から出すイメージ、そして、それによりどのような影響が起こるのか。色々と。

 私の場合魔法が使えない魔法使いになりそう。



「うわ、めっちゃ高いけど、高レベル魔法を使える巻物とかあるじゃん!何この世界。金持ちなら誰でも戦えるじゃん。」


「私たちの場合は必要ないけど、この世界の住民の場合、マナ?的なものが必要らしいですよ。」



 ……よくよく考えたら、なんでこのミッションでしか使わない仮想世界に、こんな設定が盛りだくさんなの?…本を読んでて必要な情報だけ抜き取る技術のため?

 あるいは……この先も、この世界を使う機会が現れるとか…?



「まぁいいや。この街めっちゃ面白いし!もっと見て回ろー!」



 この街には、一応酒場とかもあるが、入ろうとしたらバリアブロックがあって入れないらしい。…ちょっとそれ体験してみたいな。その、景色はあるのに謎のバリアでいけない感覚、味わってみたい。



「ん?ふみふみ、あれは!」


「あれは―――罠屋ですね。」


「宝具、巻物、罠、さっきから、よくわからないものばっかりだなぁ。」


「罠屋は……えー、罠師とか、そういう罠系の職業があるらしいです。あとは…なんだろうね。よくわかんないです。」


「罠置いて逃げて…?よくわからん!つまんねー!」



 本の説明を読んでも、よくわからない。

 私の頭じゃ、罠屋というものがある理由が分からない…。



「ふ、ふみふみ!あれは!」


「防具屋ですね。アーチャーにもアサシンにも、必要のないものです。剣士や盾系などの職業の方専用みたいなものですね。」


「えー…つまんない!あのポーソン屋は?」


「普通にポーション屋。」


「あれは?」


「普通に宿屋。……あ、宿屋にマークしときます?」


「マーク?」


「マークは一人一つ支給されてて、マークすると、そこに一回だけワープが出来ます。チームメンバーなら二人一緒にワープできます。」


「へ~。でも、なんで宿屋?」


「多分、一回は休むでしょうし……休まないとしても、ポーションなどの調達もできるので…」


「確かに!」


「それじゃあ、マークしてきますね。」


「おっけー!」



 もう一つの、神無月さんのマークは…まぁ、まだいいだろう。この先やりたくなるところがあるかもだし。



「出来ました!」


「よ~し!それじゃー、引き続き、武器屋に向かってレッツゴーだぜ!」

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