20話 結局戦いはしないか?
大変お待たせしました。
戦闘シーン少なめです。
「Oh...」
「....マジか」
『うわぁ』
さて、なぜこんなにも引いているのかそれは先程リマリアが出現させた水晶
が映し出した光景のおかげである。
「女って怖わいな。というかただの殴り合いだなこれは」
「いや、一応教えどおりには戦ってるぞ。絵面は酷いけどね」
水晶に映っているのは、香里とかなりのレベルの美少女がボクシング顔負けの殴り
合いをしている映像だった。しかも、ノーガードでだ。
「おい、どうなってる?」
『いやぁ、あっちもこっちと同じ様に天使を拉致ってきたんだけど天使の子がノリ
ッノリでさ香里ちゃんが転移した瞬間におっぱじめたんだよ。その後、魔力が切れ
かかっって殴り合い』
「はぁ、俺をあそこに連れて行ってくれ」
『それはいいけど彼はどうする?』
「ああ、我か。ついてくぞ当然だ」
何が当然なんだ?
・・・・・◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇・・・・・
「ハァァッ!」
「フッ!!」
二人の拳が二人の顎に入る。
その衝撃で周囲の地面が割れる。
「くっ!はあぁぁ!」
「.....ッ!」
香里が脚を振り抜き相手の方も対抗するように蹴り上げる。
.....止めるか。
ガシッ!
「きゃっ」
「香里、ストップ」
「止めろ。絵面が悲しくなってくるぞ」
「なんでここに?」
俺が香里の足を止めカインが美少女天使を羽交い締めにする。
あれ?知り合いなのそこ。
「お前と同じ口だ。いきなり連れて来られた」
「……?私は説明あったけど」
「おーい、リマリアァ?」
『その方がおもしろいかな?と思って!』
哀れ。カイン。
同情はしないけどな。
「はぁ、もういい。全員集まったことだ。なんでこんな事した?そろそろ説明し
ろ、リマリア」
『えっ、もうこっちきちゃう!?香里ちゃん達に触れないの』
「あれは、触れてはならない深淵だ」
かっこいいこと言ってるけど、お前、只怖いだけだろ。
俺は聞きにいくけどね。
「そこの天使さん、なんで香里と戦ってんの?」
「...恋敵、故に」
「はっ?」
「...ユウヤ好き.....好き愛してる。もう...決定.....けど正妻...はカオ
リ、私は...側妻」
「...うん」
えっ、ちょっともしかして喧嘩で分かり合った的な!?
俺、そこの子名前も知らないんだけど、顔は好みですけども。
そもそも、香里以外と付き合うつもりないんですが?
「問題なし....アピールは始まってる」
「私も...カナちゃんなら......いいよ?」
「ナチュラルに心読まないで!?後、ノーコメントで」
ヘタレと言わないくれ、マジでカナちゃん(香里呼称)のこと知らないもん。
『あっちに振ったのは私だけど、無視されると悲しい件』
「黙れ」
カイン、リマリアにだけ辛辣だね。
そんなことをカインに聞いてみると。
「ああ、こいつは信用ならんからな」
「用は、急に呼び出されたのを根に持ってると」
「うぐっ、悪いか!」
「いえいえ」
こいつ、実年齢100超えのクセに子供っぽいな。
体に精神が引っ張られてんのか。
『あのー、終わったみたいだしそろそろこっちに触れてっ☆』
「あー、わかったっ!?」
リマリアに了承の意を伝えた瞬間、景色が何もない本当に何もない空間に変わっ
た。そして、俺達の前に超絶美女が。
『では、あなた達を呼び出した理由を説明します』
「......」
誰も何も声を発しない。いや、発せられない程の重圧、言葉の一つ一つ分の重み
が俺達にかけられたからだ。
『今、この世界は、ゆっくりとけど確かに崩壊のレールを辿っています。《狂っ
た神》の手によって』
『神が初めて行動を見せたのは、数百年前、そう龍聖王の一族の系譜と鬼女王の
一族の系譜が滅ぼされた年』
『人族に加護を授け神託を下ろし勇者召喚を仄めかしました』
それは、淡々として
『《狂った神》は異常なまでにその2種族を憎んでいました』
けど、無理に激情を抑えているように見えた。
『あの子達は殺されその2種族は滅びました』
『あなた達を除いて』
『あなた達が此方に来ることは分かっていました』
『《狂った神》は近いうちに必ず手を差し向けるでしょう』
『私はあなた達に死んで欲しくない』
『あなた達を強くするために私は呼びました』
「「「「.......」」」」
そこに、あるのは神聖な存在のようで何時かのふざけた空気はなかった。
『いやー疲れたねー』
ちょっと!?
ーーー続くーーー




