6話 お買い物タイム
「これ似合うよ〜夏帆ちゃん!」
青髪の女子が店に並ぶ洋服を取っては夏帆の体に当てて、絶賛している。
「えぇ、そう?」
今日、夏帆はかずまの妹、風解水雨と買い物に来ていた。
「うんうん、これも買いだね!もうお買い得だよ」
カゴを見るとものすごい服の山が出来ている。
どれも夏帆の服であり、水雨の服はほとんどない。
「店員さーん!これ全部会計でお願いします!」
「はい、ではこちらの商品合わせて12万9000円です」
そこには現金で13万差し出す水雨と恥ずかしいそうに立つ夏帆がいた。
すると
「何やってるの?」
まるで、悪いことをした子供を躾ける母の様な怒りの声が店内で響いた。
「お、お釣りの1000円です。…あ、ありがとうございましたー」
店員さんも苦笑いである。
「霜佳ちゃん」「お、お姉ちゃん…こ、これは違くて、夏帆ちゃんのための服かな〜ってシンパシーを感じたんだよ!」
言い訳を聞いてもなお、理解不能と顔で表現している。
水色ショートヘアの女性は呼び名から分かる通り、水雨の姉であり、かずまの妹でもある。
「はぁ、多分かずまなら褒めてくれると思うけど、はぁ、ため息しか出ないわ。夏帆さんにこんなのを任せてごめんなさいね」
「…でも、楽しかったし、許してあげて?」
望んで服を買ってもらったわけではないが、可愛い年下の義妹を庇ってしまう。
これは、不可抗力だ。
「ほら、夏帆ちゃんも言ってるんだし、ね?」
「調子に乗らない!」
「はい!」
「さっさと今日の夕飯を買いに行くよ」
元々、水雨は夕食の買い出しも任されており、遊んでいたところを、たまたま通りかかった霜佳に捕まってしまった。
「はい…」
やっぱり中のいい姉妹だな。私には、兄弟とかいないから、見ていて微笑ましい。
「…夏帆さん、どこか面白かったですか?」
と上目遣いで霜佳が問いかけてくる。が
「そのままでいいよ」
自分でも意味不明な返答をしてしまった。
「?…じゃあ今日はカレーを作るので材料を買いに行きましょう」
「やったー!美味しいの作ってお兄ちゃんをビックリさせよう!おー!」
「多分、お兄ちゃんなら何作っても大喜びだよ。」
「そうだね」「うん、そうだった」
「とにかく、スーパー行くよ?」
「はーい」「うん」
この時初めて3人の考えが一致した瞬間であった。
人物紹介
・十六夜夏帆
〈w〉に能力を狙われ、かずまに守ってもらう護衛対象。かずまはのちの彼氏。月光色で長髪の高校2年。能力〈夜〉
・風解水雨
かずまの妹で、青い髪の美女。元気いっぱいでいつもみんなのムードメーカー。使用していた現金はかずまの稼いだもので、たくさんくれる。能力〈水〉
・風解霜佳
かずまの妹であり、美雨の姉。面倒見がよく、料理が上手。能力〈?〉




