11話 捕まった者たち
ーまだ揺れている。
私たちがビックモールで捕えられてからどのくらい経つのだろう。
…止まった。
ここは、地下?
いまここには私以外に男の人が三人、女子が一人。
その中にいる高校生の二人はカップルみたい。
…でも、こんなに少ない訳がない。
ビックモールにはもっと客がいたはず。
まさか、能力者のみを対象に誘拐したってこと?
「おい、お前らさっさと降りてついてこい」
すると、運転していた男が車内に座る人達に命令をする。
それには意思とは無関係に体は従ってしまう。
きっとまだ、能力の影響下にあるからだ。
「これは、れっきとした犯罪ですよ!」
女の子が声を上げた。
「待って、柚嬉ここは従っておこう?僕たちは今力が使えないし」
彼氏だろうか?耳打ちで彼女を説得しようとしている。
この場合彼氏の方が正しい。
私だってやり返したいけど、能力が使えない。
「で、でも、麗音さん…それで、いいんですか?」
「俺が喋る許可をいつした!あぁん?」
「うっ」
運転席の男は怒りに任せて女の子、柚嬉を蹴り飛ばす。
「クソ能力者どもが、黙ってついてこい」
麗音はすぐさま柚子の元に向かって守るように抱きしめた。
そんな時でも柚嬉の目には反逆の光が灯っていた。
そして私たちは、恐らく国家警察署の地下三階の牢屋に収納された。
カップルは一緒の場所みたいでよかった。
気づけば洗脳は解けていて、看守にバレないよう霧を出そうと試みるが、使えない。
そうか、前に兄であるかずまに教えてもらった事がある。
刑務所には〈牢屋〉の世界具というものが使われていると。
そこでは、全ての能力が制限されるとも教わった。
「なら、かずまを待つしかないかな」
諦めた訳でははないが、一度力を抜いてリラックスをする。
かずまが迎えにくると信頼しているから。
一方あのカップルたちも作戦を立てているようだ。
霜佳はもう時期かずまが助けに来るだろと思い、心配することはしなかった。
人物紹介
・風解霜佳
体の言うことは聞かないが、冷静な判断が出来ている。
能力〈霧〉霧を弾丸にして、目をくらませたり、出した霧に入ればどこかへと繋がっている。
・柚嬉
デートに来たら彼氏と共に捕まった。間違えを許せない性格。誰よりも麗音を愛している。能力〈?〉
・麗音
柚嬉には危険な目に遭ってほしくないと思っていて、いざとなれば戦うこともする。能力〈?〉




