第97話 授業中のいたずらで覚醒
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黒板をチョークが叩く音と、先生の解説だけが響く教室。
進学校の授業中だけあって私語の一つもなくみんな集中して前を向いていた。
前の席の友達も今だけはその鋭い視線で文字を追い、時折理解したのか頷いてる。
クラスの中でちょっと集中力の弱い私はなんとなくその横顔を見ていた。
そしてふと思う。
日頃のお返しをするなら今ではないかと。
でも目立たずやり返す方法なんて……あったわ。
私はそーっと指を伸ばすと、友達の白い合服の背中をツイっとひと撫で。
「ひうっ!?」
下を向いてノートを書いていた友達が体をそらせて声を上げる。
全ての音が止まり静まり返る教室。
クラスメイトと先生の視線が友達のもとに集中していた。
一応私もビックリした演技で前を向いておいた。
「すいません、急にしゃっくりが」
小さく頭を下げる友達。
クラスに小さな笑いが起きて、先生も大丈夫かと少し心配してくれていた。
いや、ごめんごめん背中がここまで敏感とは思わなくてさ。
こっちを振り向いて無言の抗議をしてくる友達。
その表情がたまりませんなあ。
お姉さんいじめたくなっちゃうぞ?
再び指先を背中に当てる。
ぴくっとはしたけど、今度は我慢したみたい。
ただつつくのもつまらないので文字でも書こうかな。
ゆっくりじらすように指を走らせるとぷるぷるしていて楽しい。
周りのクラスメイトは気が付いているようで、笑うのを耐えながら見ている。
友達は何度も振り返って口をパクパクさせて怒っていた。
やめないよ?
そう背中を書いている途中、なぞる指が肩甲骨に触れるとひと際大きく反応する。
ほほう、ここがウィークポイントか。
そこをズビシズビシとつつき続ける。
なんかこいつが私をいつもイジってくる理由がわかってきた。
これは楽しいぞ。
そう思って続けていると、友達からルーズリーフの端で作られた手紙が届いた。
やばい怒らせすぎたかなと開いて読んだ。
『違うわ、もう少し下よ』
スイッチ入ってリクエストしてんじゃねえよ。
-次回予告-
穴の数
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