第116話 詐欺師がやってきた!
【毎日更新】
評価 or ブクマおまちしてます。
嬉しくて踊ってしまいます。
「我が家に詐欺師が来るの」
土曜日の昼過ぎ、朝からのバイト帰りの友達はちょっと疲れ気味。
それでも私の緊急招集に快く応じてくれた。
「だれもその危険性に気がついてないの、パパもママも」
ことの重大さに気がついていないのか、バイト先の制服が入っているだろう大きなリュックから紙袋を取り出していた。
「これ差し入れよ。
お店のナゲットとかポテトとか社割で買ってきたわ」
「え?ほんと?
嬉しーー」
まだホカホカしている袋の中をテーブルに並べると、さっそくナゲットを齧る。
「うわ、美味しい」
「お店の手作りなの。
鶏ミンチに醤油とニンニクと麹を混ぜてるわ」
私が仕込んだのよ?
そう言ってくる友達は少し誇らしげ。
「んー、ポテトもハーブ塩効いてるし毎朝でも食べたいよ」
「朝は重いわよ」
夜ならいつでも作ってあげるわ、そう微笑んでいた。
やだなー、甘やかされたら依存しちゃうじゃないか。
「ってそうじゃなくて!
我が家が大変なの!」
「片手にナゲット、片手にポテトを持って怒られても」
思わず詰め寄ってしまうと、私が手に持っていたポテトを友達がぱくりと食べる。
半分の長さになった残りを口に放り込んで、事の経緯を説明した。
「明日詐欺師が来るんだ、しかもよりにもよって女を騙そうとする敵が」
疲れているんだろうな、少しふらふらしている友達。
「どうやったらみんなの目を覚まさせるのかアドバイスが欲しくて」
私の話をちゃんと聞かないとと思ってくれてるのか、さっきからペットボトルのお茶をちょびちょび飲み続けてる。
「時間がもう半日しかないの。
昨日の晩ご飯で大反対したんだけど逆に怒られちゃって」
あくびを噛み殺している友達の目尻には、薄っすらと涙が。
「性格が歪んでるあんたなら何か解決方法しらないかなって」
とうとうスピーと鼻を鳴らして寝始めた少女の肩を掴んで揺する。
頭をガクガクと揺さぶられて、驚いたようにこちらを見てきた。
「なんだか貴方が罵倒してくれた夢を見たわ、延長希望」
「何か言ったっけ?」
事実しか言ったつもりはなかったけども。
クビを回して伸びをした友達が座り直し、テキパキと指摘してきた。
「貴方が言っていることを一言で言うと」
「うん」
「明日妹ちゃんが男の子の友だちを連れてくるのが嫌と」
……まだそこまで言ってないんだけど。
「いつもお姉ちゃんが一番って言ってくれるから、ヤキモチ焼いて仕方ないのね」
いつも通り察しがよろしいことで。
「だってさ、だってさ!
お姉ちゃんと結婚するんだっていつも言ってくれるんだよ?
もうこれは騙されてると思うしかないよね」
「妹ちゃん8歳だよね」
「うん」
「お友だちの男の子も8歳だよね」
「うん」
「騙すとは?」
あう、あう、でもー、でもー。
昨日もお姉ちゃんお姉ちゃんってさ!
「3年生なら異性の友だちもできたり意識するころでしょ。
妹ちゃんの成長を喜びなさい。
形は変われど、貴方のことを愛していることにはなんら変わりないのよ」
優しい友だちの言葉。
姉妹とはいえ離れることも近づくこともあるかもしれない。
それでも同じ血が流れているんだ、どこにいても傍にいてくれる。
そう教えてくれてるのかな。
でもね。
「やだ!私が一番が良いの!」
「清々しいまでのワガママね」
嫌なものは嫌なんだもん。
「こんな姉を見たら妹ちゃんはショックを受けると思うけど」
「うぐ」
「明日私たちも遊びに行こうか。
家にいても落ち着かないでしょ」
友だちの提案に私はブンブンと音がなるほど首を振る。
「敵を、敵の顔を見ないわけには」
「正気を保っていられそうにないから朝一から連れ出すから。
8時には用意してなさい、迎えに来るわ」
速攻で明日1日の外出プランを立てて提案をされる。
「嫌だ!行きとうない!」
「これは気遣いなんてものじゃないわ、隔離よ」
あ、でも友達のプランちょっと楽しそう。
こっちのツボを的確にしっかりと押さえてる。
「ここまで貴方のために予定立てたのよ?
断るの?」
「良心に訴えかけるのは卑怯だろ、おい」
-次回予告-
お腹とお尻は痛かったです
評価 or ブクマおまちしてます。
嬉しくて踊ってしまいます。
今の作品が面白かったなら、こちらもお勧め
↓私のプロフからどうぞ
・ショート作品詰め合わせ
・前の席のJKが変態で困る|超短編百合
・悪役令嬢を目指す理由?メイドとダラダラしたいからよ!
・世界を救うヒーローだけどお金がなくてガスが止まった




