第109話 会議は2時間におよんだ
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嬉しくて踊ってしまいます。
「大変よ!!」
放課後、遊びに来ている前の席の友達が私の部屋に駆け込んできた。
「着替えるから部屋の外で待ってろと言ったよな?
しばくぞ?」
両手で体を隠す私。
「ほんとすいません」
私の表情がよっぽどだったのだろうか、友達が素直に出ていく。
まったくもう。
「で、何が大変なの?」
部屋着を頭から被って、乱れた髪に少しだけ櫛をいれながら扉越しに話す。
「さっき貴方のお母様が、夕飯の買い物に出ていかれたのだけど」
ママでかけたんだ、妹も友達の家だったよね。
なるほど、ふたりきりか。
カチャ。
「なぜ貴方は部屋の鍵を閉めたのかしら?」
「おお、無意識にやってた」
扉の向こうからの苦情。
魂が身の危険を感じたのかもしれない。
念のために、露出が一切ないやぼったい服に着替えなおしてから友達を招き入れた。
「で、ママが買い物に行くのがなんで大変なの?」
友達がふふんと鼻を鳴らして、小さな胸を張る。
「なんと私を名前で呼んでくれたの!
今まで名字だったのに」
そういえばそうだったね。
ママは少し距離おくタイプだし。
「これはあれかしら?
義理の娘扱いしてくれてるという?
同じ苗字になるし今のうちから慣れておこう的な。
こまっちゃうな、女性も18歳からしか結婚できなくなったのに。
お母様ってせっかちなの?」
こいつは嬉しい時と焦った時、むだに饒舌になる癖あるよね。
「娘の友達にいつまでもよそよそしいの悪いなって、罪悪感からだと思うけど」
「いえ、あの視線、あれは違うわ」
「さすがにママについては私のほうが詳しいよ」
仕方ないなと私はママに発信してスマホを耳につけた。
「ねえ、さっきあいつとさ。
うん、またわけ分からないこと言い出してさ。
そうそう、ほんとにありえないのに。
え?どういうこと?
あー、え、ちょっとまってね、何言ってるの?
ふんふん、あーなるほどね、そういうことね。
ありがとうね、やっと理解できたよ、それでね。
……帰ってきたら久しぶりの”ママ娘会議”を執り行います」
問題は話し合いで解決するのが我が家の家訓なんだ。
通話を終わらせた私は、深く大きなため息をみっつくらいまとめてついて、友達の方を見た。
「これからも宜しくってさ」
ニッコリ笑って内容を教えてあげた。
「貴方って嘘をつく時笑うわよね」
「ウソジャナイワ」
「これより”親友会議”を執り行います」
「なにそれ聞いたことない」
友達がふぁっさぁ、っと髪を搔き上げる。
「親しい仲にも礼儀あり。
親しすぎる間には秘密無し。
それが私のモットーよ」
「私は”プライバシーは大事だよ♪”がモットーなの」
-次回予告-
え、私ってこんな扱いなの?
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