↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
107/125

第106話 「だっこして?」

【毎日更新】

評価 or ブクマおまちしてます。

嬉しくて踊ってしまいます。



「貴方って」


学校帰りの私の部屋。

前の席の友達がベッドに姿勢正しく座って雑誌を読んでいた。

膝の上に手を伸ばし、わっかを作るようなポーズで。


「ひっつくのが意外と好きよね」


その隙間に私はすぽっと収まっていた。

お母さんに抱かれた子供のように、座っている友達の膝の上が心地いい。


「んー、なんていうか安心するというか、落ち着くというか?」


体の大部分が触れ合う距離にいながら、まったく別のことをしているふたり。

友達は本を読んでいて、私は何もせずにうとうと。

ちょっとひんやりとした友達の体温が気持ちいいんだ。


ほんとうに眠くなってきて体を完全に預けた。

私の頭が彼女の鎖骨の上に乗る。


「たまに膝の上に乗られるけど、いつもどう反応したらいいか困るわ」

「別に何もしなくていいよ。

 邪魔だったり足が痺れたら言ってね、降りるから」


お気に入りの毛布に包まるみたいな感覚なんだよ。

別に毛布に何かしてほしいとは思わないよね、ただくっついてくれていたらそれだけでいい。


「普段はお姉さんぶるのに、たまにこう甘えてくるのはどういった心理状態なのかしら」


私の耳元にある友達の口が言葉を綴る。

ん、これは。


「ごめん、やっぱりお願いがある。

 名前をゆっくり目に感情込めて呼んでみて」

「貴方の名前を?

 そのくらい構わないけれど」


一呼吸置いて、友達がゆっくりと呼んでくれる。

ちょっとだけ凛々しい響きを持つ私の名前。

友達は今まで何千回も何万回も呼んでくれたはずなのに、声と空気が同時に耳にかかるこの距離だと聞きなれない音に聞こえた。


それが近くて、濃くて、体の奥まで震えるような感覚。

私は身震いした。


「ちょっとくすぐったい」


でも悪くない。


「本当になになの、この甘えモードは」

「寝そうなの、耳元でうるさい」

「えぇ……」


-次回予告-

毎日コツコツと盗みました


挿絵(By みてみん)

評価 or ブクマおまちしてます。

嬉しくて踊ってしまいます。


今の作品が面白かったなら、こちらもお勧め


↓私のプロフからどうぞ

・ショート作品詰め合わせ

・前の席のJKが変態で困る|超短編百合

・悪役令嬢を目指す理由?メイドとダラダラしたいからよ!

・世界を救うヒーローだけどお金がなくてガスが止まった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。