#67 集う仲間、謝る二人
拠点
「増えたなぁ……」
ラングは拠点に集まった人達を見て思わず呟いた。
王都アーサーからアグワスはもちろん、アグワスに付いてくる者、魔術師達、驚くことにイガヤルまでも来ていた。
「こりゃすぐに拠点を大きく広げないとな…」
「何を言ってるんだい?その為にナイアさんに魔術書を読んでもらったんだよ?魔術師達も来てるし、私もいる」
トッドギースがラングの一人言に反応し返答した。
「ということは?」
「御安いご用さ、…というかどうしようか?」
「ん?言ったそばからか?」
「いやいや、そうじゃなくてここを大きくするか、近くにいくつか作るか」
「ここはあくまでも拠点として全員が集まる場所にしたい。寝食は別の所が皆にとってもいいのではないか?」
「そうだよね、じゃあいくつかまとめて建物作っちゃおうか」
「頼んでもいいか?」
「御安いご用だって言ったろ?」
「あぁ、任せた」
「任せられた」
トッドギースはナイア、イガヤル、そして魔術師達と外に出ていった。
「ソフィア…、ちょっといいか?」
「…何?」
ソフィアはまだ怒っている。
「私は人間界での目標を愛を理解するにした…。だからソフィアからも色々と教えてほしい。なぜそこまで怒っているのかも」
ラングの言葉を聞いたソフィアはうつむいてからラングの方に向き直した。
「………ごめん」
「ん?」
「私も愛を理解してなかった、愛には色々な形があるのよ」
「そうなのか?」
「えぇ…、でも私はその中の一つの形だけを思っていたからラングの言葉に怒ってしまった。私とラングの知っている愛が違っただけなのに」
「ならそれを教えてほしい。私はこれからも色々な人に聞いていき学ぶつもりだ」
「…そうね、それは私も一緒に聞きたいかも」
「ソフィアも?」
「えぇ、二人で学んでいきましょう?」
「許してくれるのか?」
「許すも何もそれは私の台詞よ、許してくれる?」
二人は見つめあっている。
「…なんか小難しい話をしているな」
そこにアグワスが割って入る。
「あっ、今は邪魔」
ソフィアは手のみのジェスチャーでアグワスを遠ざけようとした。
「…そんな扱いされるのか」
結構ショックだった。
「で?何の用?」
ソフィアは冷たい目をしている。
「…お互いに謝るのも許しを乞うのも無しで学んで行けばいいじゃないか!って言おうとしただけ」
そう言い残し、アグワスはその場を離れていった。
「ラング、それでいい?」
「あぁ、ソフィアもいいか?」
「うん」
二人は改めて見つめあった後、微笑み合う。
「アグワスさん、ナイスっす!」
とぼとぼ歩いていたアグワスにチマが小さい声で話しかける。
「え?」
「ほら、見てみるっす!」
ラングとソフィアを指さす。
そこには微笑み合う二人がいた。
「また良い感じになりましたよ」
チマが親指を立ててニカッと笑う。
「アグワスさん、今のはすごい行動です」
クロもその会話に加わる。
「大丈夫?俺はここで邪魔じゃない?」
「とんでもない。必ず必要な人です」
「頼りにしてるっす!」
「…!!」
アグワスは嬉しかった。




