#37 魔王とナイア
リザードマンに挟まれてしまったラング
「キサ、攻撃魔法は使えるか?」
「風の下位魔法なら」
「よし、じゃあクロ、キサ。合図をしたら空から後ろの奴等を攻撃してくれ。俺は前にいる奴等を相手にする」
「わかりました」
「うん」
ラングは剣を鞘から抜いた。
「行くぞ!!」
ラングの合図と共にクロとキサは空に飛んだ、その時ザリドの指先に出た二つの光をラングは見た。
リザードマン二人がクロとキサよりも速いスピードで飛び上がり地面に叩き落とした。
「グハッ」
「キャア」
「何だと!?」
ラングは二人の元に駆け寄った。
「大丈夫か!?」
「はい、大丈夫です……。しかし、あれは一体」
「ハーハッハッハッ。無理だよ、無理。誰も俺には勝てないんだよ!!」
ザリドは高笑いしている。
「さてと、そろそろ飽きてきたな。行け」
ザリドは指先から一つの光を出した。
しかし今度は一人の棍棒を持ったリザードマンがラングに走ってくる。
「何だ?瞬間移動じゃないのか?」
棍棒を振り上げられたタイミングでラングは魔法を唱える。
『リフレクション』
棍棒が当たると同時にリザードマンに攻撃が返る、はずだった。
実際にリザードマンは吹っ飛んでいったがラングも相当なダメージを受けた。
「ぐっ…、な、何だ?この力は。全てを跳ね返しきれないとは」
ラングはかなりのダメージを受けてしまった。
「あ、あの光だ。あの光の後に何かが起きている」
光には気付いたがそれが何なのかはラングにはわからなかった。
「ほぉ、リフレクションを使えたとは。でもそのダメージではな。それじゃあ総攻撃と行こうか」
「ちっ…何なのだ、あれは。」
ラングは服を脱ぐことも視野に入れた。
すると後ろの方から声が聞こえた。
「ぉぉぉおああああぁぁ!!!」
ラングは聞き慣れた声が聞こえ、後ろを見た。
すると三人いたリザードマンが倒れている。
「ラング様!!ご無事っすか?」
「チマ!!そなたも無事だったか!?」
「はい!勇者になるという人達に助けられました」
「まさか!?」
ラングは予想外だった。ソフィア達に見つかればチマ達はただでは済まないと覚悟をしていたからだ。
「ラングさん!!」
ソフィアとナイア、そしてバラガス達も追いついた。
「怪我を!?」
「大丈夫です、このぐらいは」
『キュア』
ナイアは回復魔法をラングに唱えた。
その魔力は高くラングは完治した。
「あ、ありがとうございます。すごい魔力ですね」
「ラングさん、私はあなたの正体に気付きました。ですが疑問に思うことも多々あります。それを聞くためにコボルド達も助けました。この戦いが終わったら話していただけませんかねぇ?」
「………そうでしたか。わかりました、全てをお話しましょう」
ラングは一つ思い付いた事があったのでナイアの要求を飲んだ。
「ラング様、あいつは一時的に超強化をできる能力を持っているっす!」
「超強化?……そうか、そういうことか!!」
ラングは服を脱いだ。
「ちょっとラング様?」
クロは焦った。
「いや、大丈夫だ。ナイアさんは気付いている。それに今後の考えもある」
ラングは魔力を込め唱えた
『インヴァリド』
洞窟全体を覆うほどかなり大きな範囲の魔法が無効化される。
「クロ、キサ、ナイアさんは下がって!物理攻撃のみで攻めるぞ!!」
ソフィアは驚いた、あの時に感じた魔力を再度感じたからだった 。
「ソフィアさんもお願いします!」
しかしラングの圧に
「…は、はい!!」
ソフィアは剣を抜いた。
「皆、行くぞ!!」
ラングを先頭に一行はザリドに向かって行った。




