表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王は3LDKに住みたい  作者: 海鮮メロン
25/70

#25 ラングとクロ

ラングは街に向かって歩いていた。

「さて、これをどうしようか」

カバンの中の宝石類を見て呟いた。

「どう話せば信じてもらえるかですね、それを見せただけでは倒したとは証明しづらいですからね」


ラングには更に気になることがあった。

「そういえばクロ、お前はそのままでいいのか?」

「何がですか?」

「いや、言葉を話すカラスだぞ?」

「それは大丈夫です、人間界の魔法使いにも私みたいな使い魔と行動してる者もいますから」

「そうか……、………クロ」

「…何ですか?」

「その、あの、何て言うか、……すまなかった」


ラングは立ち止まり言いづらそうに謝った。

はぐれ魔族討伐について話したクロにひどい態度を取ってしまった、その事がラングの中にもやもやしたものとして残っていた。


「気にしていませんよ、そればかりかラング様は見事にコボルド達を仲間にしてしまった。私はそんなラング様に仕えることが出来て幸せです」


「クロ、お前」

ラングはジーンと感動している。


「後で褒めてあげましょう」

クロは上から目線だ。


「お前、やっぱり根に持ってるな?」

「はて、何の事でしょう?」

二人は目を合わせた後、静かに吹き出しそして大きく笑いあった。



ラング達は街の近くに着いた。

「さてと、本当にどうしようか」

「…確か依頼主という者がいたはずなので、その者に会うのがよいかと」

「たまたまコボルドを倒して、たまたま宝石を見つけて、たまたまこの街に来たら討伐依頼を見つけたって流れがいいのかもな……」

「それ、そのまま言ってはダメですよ?」

「わかってるよ」



ラング達は街に入った。

やはり街の周りの壁が街全体を異様な空気にさせているように感じた。

人々に活気は無く、むしろ何かに怯えているようだった。

ラングは街中の飲食店の立て看板を見た。

「……ステイル名物、果実たっぷりパフェ…売り切れ!?」


壁の街 ステイル

度重なるコボルドからの襲撃を受け、人々の生活は困窮し、食材の仕入れも生活用品の製作もままならなくなっていた。


「もしかしたらろくなものが買えない可能性がありますね」

「…あぁ、今すぐは無理かもしれんな」


ラングはクロに案内を任せ討伐依頼が出されている掲示板に向かった。

掲示板は中央広場の端の方にあった。


「これかコボルド討伐依頼、巨体コボルドの討伐求む……依頼主は鍛治屋主人アキリス」

討伐依頼を出していたのは鍛治屋の主人だったようだ、ラング達は鍛治屋に向かった。


鍛治屋の中では高齢の男性と若い男性が椅子に座ってボーッとしていた。

そこから感じる空気からラングは少し入るのを躊躇ったが若い男性が気付き早足でラングに寄ってきた。

「いらっしゃいませ!購入ですか?修理ですか?」

その物凄い圧にラングは気圧された。


「やめろ!お客様がびっくりしてるだろうが!」

高齢の男性がラングの元に歩いてきた。

「すみませんね、驚かせてしまいまして。実を言うとここ最近何の仕事も無くこいつも焦っておりまして、どうかお許しいただけませんか」

「い、いや、別に怒ってもいないし構わないが…」


高齢の男性は改めて頭を下げ

「今日はどのようなご用件で?」

「中央広場の掲示板を見…」

「おぉ!!もしかして受けていただけるのですか!?」

ラングが言い切る前に握手をしブンブン振り回してきた。


「あ、あなたがアキリスさん?」

高齢の男性はハッと気付き手を離し、また改めて頭を下げた。

「し、しし失礼いたしました!つい取り乱してしまいました」

「い、いや、それも別に構わないが…」

「ありがとうございます、それで依頼の件でここに来たということでしょうか?」

「あぁ、少しややこしいのだが…」


ラングはここまでの経緯を話し始めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ