共同作業
昼。
台所に、このはと白雨が並んで立っていた。
「今日のメニューは餃子にしようか」
「餃子?」
「うん。たまにはこういうものもいいだろう?」
白雨が用意された具材へ目を向ける。
「二人で作れば、きっと楽しいよ」
二人で野菜を刻み、ひき肉と一緒に混ぜていく。
白雨が隣から手元を覗き込む。
「もう少し混ぜてもいいかもしれないね」
「こんな感じ?」
「うん。上手だよ」
具ができると、今度は皮を並べていく。
「これに具を入れて……」
このはが皮の中央へ具を乗せる。
「それから、こうやって包むんだよね」
「そうそう」
白雨も一つ手に取る。
指先を使って、器用に皮を折りたたんでいく。
「……白雨、上手いな」
「そうかい?」
「俺より断然綺麗だよ......」
白雨が出来上がった餃子を眺める。
「ふふ。君のも悪くないよ」
「その言い方だと、ちょっと微妙ってことじゃない?」
「ふふ。そんなことないさ」
白雨は笑いながら、もう一つ餃子を包む。
このはも負けじと続ける。
けれど、いくつか作るうちに形が少しずつ違っていく。
「……やっぱり、俺のだけちょっと変じゃない?」
「個性があっていいじゃないか」
「餃子に個性ってあるのかな」
「あるということにしておこうじゃないか」
白雨が楽しそうに笑う。
やがて、二人で作った餃子が皿いっぱいに並んだ。
「結構できたね」
「うん」
「じゃあ、焼こうか」
白雨が頷く。
フライパンに餃子を並べ、焼き始める。
しばらくすると、香ばしい匂いが台所に広がった。
「いい匂いだな」
「もう少し待っててね」
白雨が蓋を開ける。
焼き目のついた餃子が並んでいる。
「できたよ」
二人で食卓へ運ぶ。
「じゃあ、いただきます」
「いただきます」
このはが一つ口に運ぶ。
「……美味しい」
「本当かい?」
「うん。すごく美味しい」
白雨も一つ食べる。
「……うん。美味しいね」
「自分たちで作ったからかな」
「そうかもしれないね」
白雨が微笑む。
「また一緒に作ろうか」
「うん。次はもっと綺麗に包めるようにならないとな」
「ふふ。楽しみにしているよ」
二人は笑いながら、残った餃子へ箸を伸ばした。
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