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第43話~え?結局やるの?~

何故俺はつばさをそのまま行かせてしまったのだろうか?


いや、いくらなんでもそんなイレギュラーな事はしないと考えるのが普通だ。

だが、今までの事を考えればあいつはやらかすと思えたはず、分かっていたのに…

何故すぐに気づかなかったんだ俺は…


いや、だからってドラゴンを選ぶか普通?

あの洞窟の時だってかなり恐ろしかったのにそれをはるかに超えるのを持ってきやがったよ、あのアライグマ!

しかもリノンを半ば強引に承諾させるなんて正々堂々とパワハラしてるじゃねぇか!

とにもかくにもこの依頼つばさはヤル気満々だけど断らなければ!

ドラゴンなんて絶対に戦いたくないし、ドラゴンもどきとか言ってたがドラゴンはドラゴンなので絶対に死ぬ!

というかリノンを連れていけるわけがない。

夢が叶う前にここで終わってしまう。

俺は急ぎつばさが持ってきた依頼書を持って冒険者ギルドに行こうとするとつばさが止めてきた。


「おいアオイ、それ持ってどこ行くねん?」

「決まってるだろ、ギルドに行って断ってくる。」

「はぁ!?何でそんな事すんねん!」

「当たり前だろ!!何普通にドラゴン退治しに行く流れになってんだよ!行くわけないだろ!!」

「だからドラゴンもどきやって言ってるやろ!」

「もどきでもドラゴンみたいに危険だからドラゴンの名前がついてるんだろ!そんな所に誰が好きこのんで行くんだよ!?」

「だから行くんやろ!しかも討伐したら金貨10枚と部位の一部が貰えんやで?わくわくするし、やるしかないやろ!」

「ここへ来て少年の心を取り戻すな!だったら尚更行きたくねぇよ!ってかリノンもいるんだぞ?そんな危険な所に行かせられるか!?」

「いや、あの…私は全然大丈夫ですけど…」

「リノン、別に合わせる必要はないんだよ?この依頼をやったからと言って一気にランクが上がる訳じゃないんだからまずは確実に安全に上げていくのがいいんだから」

「ハイ…」


俺やつばさが口論になって揉めている時に店の扉が開いた。

こんな時にお客さんが来たかと思って扉の方を見たらヘイルダンさんだった。


「こんにちは、アオイさん、つばささんにリノンさんも。今日も受けに来ましたけどどうしました?外まで声が聞こえてましたけど?」


タイミングよくヘイルダンさんが来てくれた。これでギルドに行く手間が省けた。


「あ、ヘイルダンさん。すみません、ちょっとつばさと揉めていまして…実はさっきつばさが受けた依頼なんですけどこれをことわ…」

「あぁ!あの依頼ですね!ちょうどアオイさんに頼もうと思っていたやつなんですよ!」


ここで、思わぬ言葉が出て困惑する俺


「え?俺にですか?」

「ハイ、こちらの依頼元々はここから北にある街のギルドの依頼だったんですが最初に受けたパーティが失敗してこちらに回ってきたのです。」

「え?失敗ですか?」


ヘイルダンさんが言うには元々はドラゴンソチィス一匹の討伐でCランクの冒険者パーティ5人が受けていたんだけど、本来ならそんなに苦労しない依頼だったのが予想外の事が起きていた。

一匹のはずのドラゴンソチィスが実は対いでしかも亜種だった。

そうなると難易度が上がりパーティは自分達の手には負えないと判断し、この事を伝える為命からがら逃げたらしい。

ギルドも重く受け止め実力のある冒険者のみの依頼にしたんだけど、実力のある冒険者がたまたま出払っていてこのまま放っておけば繁殖してしまう可能性もある為この街のギルドにも依頼が届いたらしい。

だがもどきとはいえ、ドラゴンを倒すのであればそれなりの実力者ではないと犠牲者が出てしまう

そこで白羽の矢がたったのが俺みたいだ。


いや、やりませんよ?

そんな恐ろしい依頼やるわけないじゃないですか!そんなの絶対にやりたくないのにつばさが受けてしまったからめんどくさくなってしまっている。


「あの、ヘイルダンさん。大変申し訳ないですけど今回の依頼は流石に…」

「いやぁ正直今回は断られるかと思ったんです。いくらもどきとはいえドラゴンですからね。でもそこはアオイさん。今まで強い魔物達を倒しただけの事はありますね!頼もしいかぎりです!」


いや、断りますって!そんな恐ろしいの誰もやりたくないですよ!

しかも強い魔物達って俺そんなに戦ってないですよ?熊と狼と豚の親玉みたいな奴しか戦ってないですよ?というか、実質3回しか戦ったことないですし!


「つばささんにも大丈夫ですか?と言ったのですが「アオイなら喜んでやる」と聞いた時は安心しましたよ。」


その言葉を聞いて俺はつばさの方を見たらゆっくりと目を逸らしやがった

このアライグマ!諸悪の根元はお前じゃねぇか!

何勝手に人の気持ちを決めつけていやがるんだ!


「状況は分かりましたけど、今回はリノンも同行する予定なのでこの依頼は難しいんじゃないかな?と思うんですが…」

「大丈夫ですよ?お2人がいるのなら心配ないですし問題ありませんから、それに今回の依頼が成功したら内容次第ですがリノンさんのランクアップも可能になりますからね」

「え?ホントですか!!」


ここで食いついたのはリノンだ。


リノンみたいにランクが満たない者がいるパーティの場合その依頼に対して索敵や陽動等どれだけ貢献していたかによってランクが上がる条件を満たせるみたいだ。

中には嘘をつく者もいるみたいだがそこはレナール王国にいた時に使われたあの嘘発見器みたいな水晶が役に立つみたいだ。

それを聞いてさっきまで浮かない顔だったリノンが物凄く喜んで、「師匠早く行きましょう!」とか言ってくる。

リノン、お前もか…

こうなってしまうと今更無理ですとは言えないし、リノンの為になるのなら受けるしかないか…


結局俺は改めてヘイルダンさんに依頼を正式にやると伝え、店や準備もあるので1週間後にと言ったが大丈夫と言ってくれた。

その間にこちらでも手続きを済ませ出発までの間にドラゴンソチィスについての情報を打ち合わせを兼ねてここに来て教えてくれるようになった。


が、ヘイルダンさんただここに来る口実を作って整体受けたいだけじゃないだろうな?


あぁ俺が求めていた平穏な暮らしとは一体どこにあるんだろう…


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