↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
非正規転生 ~転生したけど最弱スキルすらもらってない~  作者: KEI
第7話 差分は犯人を知っている

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
31/115

(六)紙、前のまま

◆ (十四)また初回面談


この日、倉庫の問題がすべて解決したわけではなかった。

飼料袋の差分は、まだ残っている。

薬草包みの不足も、原因までは分からない。

倉庫番は、理人を快く思っていない。

誰かが何かを持ち出していたのかどうかも、分からない。


それでも、状況は良くなった。

北棚の古い袋は分けられた。

湿った袋は、荷役獣に直接出されなくなった。

薬草包みは、種類ごとに置かれた。

夕方の積み替え後には、リナだけでなく荷運びの男も数を見ることになった。


変な差分は、一気に減った。

犯人を見つけたからではない。

誰かを罰したからでもない。

見えるようになったからだ。

見えるようになると、人は少しだけ気をつける。


その少しで、現場は変わることがある。

理人は、倉庫の隅に置かれた木片を見る。

耳の印。眼鏡の印。袋。薬草。朝。夕。不明。後で確認。


それはまだ帳簿ではない。

制度でもない。

ただ、差分を一人に押しつけないための小さな仕組みだった。

そして、その小さな仕組みは、少なくとも一つの倉庫を少しだけましにした。


理人は、荷運びの男が置いていった依頼票を見る。

読めない文字。

整っているようで、状況変化が入っていない欄。

前回は正しかったかもしれない危険度。

だが、今の道に合っているかは分からない。


倉庫で得た信用は、倉庫の中でしか通じない。

ギルドへ行けば、また最初からだ。

信用は持ち運べない。

少なくとも、簡単には。


理人はため息をついた。


「また初回面談か」


リナが首を傾げる。

理人は依頼票を指した。


「これ、ネア」


違う。

壊れている。


リナは少しだけ笑った。

そして、理人の言葉を直すように、現地語で言い直した。


「壊れてる、かもしれない」


たぶん。不明。後で確認。

理人は、その言葉に小さくうなずいた。

倉庫の次は、ギルドだった。


◆ (十五)ログ


ログ

差分候補:収束

帰属先:未確定

局所反応:変化


注記:

単一点への帰属要求は継続。



作者個人サイトでは、人物相関図・各話アイキャッチ・用語メモなどの補足資料を公開しています。

※ネタバレ範囲にご注意ください。


https://www.simulationroom999.com/blog/irregular-reincarnation-top/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。