万人受けなイケメンなんだけどなぁ。
だいぶ更新が遅くなってしまい申し訳ないです!
またコツコツやっていくのでよろしくお願いします!
「紫帆!」
ばーん、と。
応接室で持ってきたチョコを広げてお茶を楽しんでいれば飛び込んできたのは少々髪が乱れた南條さんだ。それでもイケメンとか流石です。
「あはは、どーも。」
「さっきのは何ですか!?理事長も!瞬く間に噂になりますよ!?」
「それは君が私から紫帆を奪わなかったのが悪い。」
「無理ですよ。私が誰か分かってなかったですし。」
ぐさり、ぐさり。
立て続けに抉るように放たれた言葉に彼は撃沈した。篠崎さんと噂になってしまうのは申し訳ないけど、気付いてもらえなかった仕返しくらい許されるはずだ。
さりげなく別にしておいた袋の中身を取り出そうとしている篠崎さんは視線で窘めておく。肩を竦めた篠崎さんは残りのチョコをお皿ごと持ち部屋を出ていった。
その空いたソファに腰掛けて尚も文句言いたげな様子に1つ溜め息。
「南條さんは、人気者ですね。流石です。」
「うっ…。」
「気付いていなかったと思いますけど、角からコッソリしてる職員の方もいましたね。皆さん顔面偏差値高めでウハウハですね。」
「僕には紫帆だけです!」
視線を感じるなと思って見た先に頬を赤らめた恐らく教師が数人いたのは確認した。あの後突撃されたのかな?
私の攻撃にそろそろ限界が近いのか、向かい側の顔がくしゃくしゃだ。涙目になって必死で弁解する彼に少々やり過ぎたかと良心が痛む。そんな私に気付かずひたすら私への愛を叫んでいるから、なんかもう。
「可愛いなぁ…。」
「…そんなこと言われても嬉しくありません。そもそもその格好、もしかして…。」
「違いますよ。学生だと面倒なことになりそうだったから、28歳の自分を真似ただけです。」
あれ?もしかしてこの格好なら外でお酒とか飲んでもバレない?
と良からぬ事を閃けば、
「飲酒、喫煙は駄目ですからね。」
窘められた。エスパーなのかこのイケメン。
そんな少し残念に思っている私の周りを徐に立ち上がってクルクルしだす南條さんは、何かを探している様子だ。まぁこんな日だし期待もしているのだろう。
「これ、南條さんの分です。」
「っ!!ありがとうございます!!」
ぱぁぁぁっと後ろにお花が飛び始めた彼を見てやっぱり可愛いと思う。家宝にするとか馬鹿なこと言ってるけど。
「ちゃんと食べてくださいよ。私はこのまま帰るんで。」
「もう帰ってしまうのですか?少し待ってもらえれば送りますよ?」
「送るだけじゃ済まないから真っ直ぐ帰りますね。残りのお仕事頑張ってください。」
今までのことを考えると彼が寄り道しないで送ってくれる可能性は極めて低い。必ずご飯をご馳走になってしまうのだ。高校生では到底入れないようなお店に完璧なエスコートで…な流れはここ最近の定番である。
「くっ…、こんなことなら生徒達を適当にあしらって仕事を片付けておけば良かった…!」
まさか学校まで来てくれるなんて…!
と絶賛後悔中な彼を放置して応接室を出る。
ホント、猫被ってれば完璧なのに。
残念だよなぁ。




