思い出は大切です。
連休明けすぐに更新したかったのですが間に合いませんでしたすいません。
ストック出来なかったので、またちまちまと更新していきます。
「って、大丈夫なわけあるか!!」
今度は拳をカウンターに叩き付けて叫ぶ。
このキラキラなイケメンが?女の子と触れ合ったことがなくて?私にときめいた?というか柔らかい…?
「胸!?」
「そこはちゃんと避けた。誓っていい。」
腕をクロスさせて防御体勢をとる私に真顔で返す南條さん。とりあえずそこは信用しても大丈夫らしい。
「良い香りって…そこまで強めなシャンプーとか使ってるつもりはないんですけど。」
「香水かな?高校生が使うにはだいぶ大人っぽい感じだけど、何故かしっくりきてドキッとしたよね。」
ずっとしてるよねって腕を捕られて嗅がれそうになるがまだ体勢を解くつもりはないので力を入れて抵抗する。
確かに香水は使ってる。前の世界と同じ物が存在しているのを知ってからすぐ購入してそれからずっと。言われてみれば、どちらかというと大人向けよね。社会人になってから使い始めた物だし。国立君も同じ物使ってたから特に気にしてなかったけど違和感あるのか。
「やめた方がいいですかね?」
「僕の話聞いてた?凄く似合ってたって言ったはずだけど。」
どうやらこのままでも良いらしい。ちょうど無くなって新しく購入したばっかりだったから安心。結構値が張るからもったいないしね。
「他にも色々あるけど、とりあえず理解してもらえたかな?」
「変態だってことしか分からなかった気がするんですけど。」
「男なんて皆そんなものだから気にしなくていいよ。それより、お疲れ様。」
労るように頭を撫でられなんとも言えない気持ちになる。結果的に上手くいったけど、マスター達の準備が整ってなかったらあのまま串刺しコース2本目確実だったし。いくら死なないとはいえ精神的によろしくない。
「あ、そういえば。」
「ん?」
「向こうの代理人さんに会えたらもう1つ頼みたいことあったのに忘れてました。」
「あんな状況だったししょうがないと思うけど。マスターじゃ駄目なの?」
「向こうの世界のことだからマスターじゃ介入出来ないと思います。」
全て解決したから心残り無くこの世界で生活ってわけにもいかない。今ならまだ代理人さんは介入が許されてるだろうから、この機を逃したくはない。
「何か聞いても?」
「向こうで使ってたスマホが欲しくて。」
「スマホ?こっちで使えるの?」
「無理だと思いますけど、思い出として。画像データ見るくらいなら出来るかなと。」
向こうで関わってた人達を忘れることはしたくないのでアルバム代わりのスマホだ。元々旅行が好きで色んな人達と色んな場所に行ったので、結構な容量のデータが残されている。死因が事故とかだったら壊れてるかもしれないけど。
「それは僕も見たいな。」
キラキラした顔で南條さんは言うけど、麗君と写っているやつが勿論あるのを分かっているのだろうか。
リアクションが面白そうだから敢えて言わないでおくけど。




