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逆ハールートは存在しません。  作者: うかびぃ
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こんなのラスボスじゃないか。


「ぶっ飛んでる話はアレで全部なのかと思ったけど、まだ何かあるのかな?」



キラキラ、キラキラ。

初めて会った時以上の笑顔でこちらに質問を投げ掛けてくる隣の似非紳士が怖い。さっさと話せと圧をかけてくる恐ろしい。

言うのを忘れてたというよりも隠しているに近い。事情を話すことになった時マスターは敢えてその話を避けてたみたいだから、言ってはいけないのかと思っていたし。聞いていて気分の良い内容でもないからね。自分の世界がゲームとして作られたものでその中では存在すらしてませんよーなんて。

これは完全にマスターの失言だ。それに気付かず誤魔化せなかった私にも落ち度はあるけども。この状況から逃げられる術などあるのだろう。



「1から10まで全て話さないとどうなるか分かりますよね?」



ひぃぃぃ!笑顔が更にキラキラしている。本当になんでこの人存在すらしてなかったの!?攻略対象でいいレベルの存在感だよ!





「じ、実はですね…。」



結局私では勝てることが出来ずに洗いざらい白状することになってしまった。だって怖かったし。

この世界が私の世界でどういうものとして存在していたか、どういう流れで進んでいくのか…。

正直学校で話す内容ではないんだけども。そろそろ最終下校時刻になるから事務員さんが見廻りに来るだろうし。私はともかく、南條さんは部外者だからね。



「つまり、北沢先生が幼馴染み君を選ぶことは予め知っていたと。」

「色々イレギュラーかありましたから絶対にそうなるって確証はありませんでしたけど。そもそも私がイレギュラーですし。」



ルートの説明は面倒だったので相手を固定してしまったのは許して欲しい。普通に考えたら、生徒の中から自由に選べるとかあまりよろしい感情は生まれないと思うし。



「じゃぁ、僕にも本当はそういう相手がいたと…?」

「そこは安心…っていったらいいのか微妙ですけど…、元々南條さんと篠崎さんは存在してません。イレギュラーなんです。」



必ず結ばれる相手がいるって言われるのと、存在を否定されるのってどっちが苦痛だろうか。まぁどっちも嫌だわな。私だったらぶん殴ってる。

てっきり機嫌が悪くなると思ってたのに、予想外に南條さんの表情は明るい。安堵していると言っていいような顔つきだ。それが不思議で首を傾げるとクスリと笑われた。



「どこかに笑う要素ありました?」

「いや、可笑しいとかじゃなくてホッとしてるんだよ。」



やはり安堵の表情だったみたいだ。でも何故そうなのかは予想が出来なくて、やっぱり首を傾げたまま。



「自分が存在していなかったことにホッとしているんですか?」

「そうだよ。」



何で、と続ける前に肩を引き寄せられて南條さんに凭れる形になってしまった。抗議の視線を送るもまったく相手にしてもらえず。



「存在していなかったからこそ、僕は紫帆と出会って紫帆を好きになれた。こんなに素敵なことはないよ。」



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