こんなイベントもあったわ。
迷走中。保険でR-15つけました。
「ちょっ!?ちかっ!?」
「五月蝿い。」
いやいや文句も言いたいですよ。なんですかこの状況。
なんとか2人で収まったけど、引っ張られたせいで国立君のドアップだよ?そうですよ今この御方に抱き締められてますよ。ファンに見られたら…いやファンじゃなくても見られたらヤバい。
私が黙ったのをいいことに彼は内側のロックを掛けた。掛けてしまった。
なんだよこのイベント!?こんなの国立君のルートに…あったわ。私の代わりに先生が一緒に入るんだよ。確か過激なファンが補習に突撃するようになったから場所を移動しようってなって、視聴覚室を選んだものの探し回るファンに見つかりそうになって隠れるやつ。
「…来る。」
そう彼が囁いたと同時に扉の開く音が微かにした。気配は消せても察知なんて出来ないからね。なんなのこのイケメンは。しかも少し力入ってるせいで更に密着するはめに。吐息が…!そして良い香り…!あれ?香水使ってる?しかも私と同じシリーズ?
「もう!皆どこに行ったのよ…!?」
「…っ!」
意外と近い場所で聞こえた先生の声に思わず声が出そうになった。本当にこの状況心臓に悪い。
「俺の時にギャーギャー五月蝿かったからこっちにはもういねぇだろ。」
「それは分からないじゃない!」
なんと翔と一緒に探してるのか。ますますこの状態で見つかったらマズイね。また怒られてしまうよ。
それにしても、先生が私と同じ元プレイヤーなら隠れてる場所分かりそうなものだけど。知らないのかな?先生はまだ分からないことが多い。まさか本当は先生は何も知らなくてゲームの強制力がイレギュラーなことを揉み消してるとか?それだと私や相澤さんが存在すらしないはずだから、やっぱり何かはあるんだろうな。
「ここはいねぇだろ。次行くぞ。」
「あっ…翔君…。」
そうだ、早く出ていってくれ。いつまでもこの状態はツラい。イケメンに殺される。国立君も相手は先生が良かっただろうに…涙なんて流しちゃってさ。
ん?涙?
「っ!?」
ちょっと待ってよ。どういうことですか。ますますカオスな状態なんですけど。私も泣きたい。
少し顔の向きを変えてみると、国立君の顔の位置に恐らく外の様子を確認するための小さめな穴があるのか光が入ってきている。何を見てしまったんだ国立君よ。
そして外が随分と静かになったな。でもドアの開閉音はしていないし2人はまだいるはず。凄く気になるんですけど。
「もういいだろ。行くぞ。」
「でも折角誰もいないのに…。外で会えないから寂しいよ…。」
「それは卒業まで我慢するしかないだろ。それでもいいって告って来たんじゃねぇか。」
あー…、そういうこと。なんだ、もう付き合ってたのか。しかも先生から言ったのね。あと半年くらい我慢しなさいよ。バレた時に翔がどれだけ周りから非難されると思ってんのよ。どうしてそんな簡単なことが分からないんだ。
「そうだよね…ごめんなさい。」
「とりあえず上探すぞ。いなかったら今日は諦めろ。」
その言葉の後すぐに開閉音がしたのでどうやら移動してくれたらしい。様子を見つつF組を避けて自分の教室に戻ろう。そしてそのまま帰ろう。今まさに失恋した私に翔の顔を見る勇気などない。
「行ったみたいだから私も移動するね。じゃ「待って。」あー…。」
まだこの体勢で話すの?




