たまには乙女チックに。
短いです、ごめんなさい。
「紫帆が乙女とかウケる。」
「否定はしない。彼氏の為に外部受けるって決めた皆の方が乙女だわ。」
元々外部は私と絢子だけだったのが、他校の彼氏が出来たことにより同じ大学に行くためにわざわざ変更した残りの友人達。夏休み前は完全にエスカレーターで余裕だったのに今はボロボロなのがウケる。
「志望動機不純過ぎる。」
「そこはちゃんと進みたい学部にしてるから!だからその目やめて絢子様!」
「必死だなぁ。」
この様子を見るに次に返ってくる模試の結果もたいして変わらないんだろうな。でも彼女達は優秀だから、なんだかんだ合格出来そう。
「バイトのない日はサポートするからさ。それに、A組の人間が狙ってるような上の大学なわけでもないし。今の成績なら不可能ではないと思うよ。」
「紫帆ちゃんマジ神…!」
勿論自分だってまだ進路が決まったわけではないから他人に構ってる余裕はあまりないけど。基礎知識はマスターが丁寧に教えてくれるし、お店が暇な時は厨房で指導もしてくれるから焦ってはいない。面接の練習も既に始まってるし。
「それにしても紫帆は数本君と同じ学校じゃないんだねぇ。」
「てっきり一緒だと思ってたわ。」
「なんで翔?」
「さっきは色々言ったけど、ぶっちゃけ数本君と紫帆が並んでるのが一番しっくりくるっていうか。」
「分かるかも。あのオニーサンや橋爪君でも勿論お似合いなんだけど、こう、違和感ないっていうか。幼馴染みだからこその安定感というか。」
表現に困ってる彼女達はそのままブツブツ続けてるけど、こちらまで聞こえてこないのでスルーさせてもらおう。
「ふふっ、満更でもない感じね。」
絢子にからかわれるくらいには顔が赤くなってしまったらしい。せめてもの抵抗で俯くが顔のニヤけが収まらない。お似合いと断言されていなくても他人から一番って言われたら嬉しいわ。
「お互い素直になればいいのにねぇ…。」
自分の世界に旅立った私に絢子の言葉は届かなかった。彼女の視線の先に翔と先生の仲睦まじい姿があることも勿論知らない。




