彼女の忠告。
ストックを増やして毎日更新出来るようにしたいのですが、体調を崩してしまったので厳しいかもしれません。申し訳ないです。
南條さんのキラキラスマイルを受けて瀕死になってから数日後。
おおよそのメニューなり外観なりが決定し、学校全体も少しずつソワソワしてくる頃。
大澤紫帆、只今かくれんぼ中です。
決して話し合いとかが面倒なったわけではない。ほら、適度に休憩挟んだ方が良いアイディアも浮かんできそうじゃない?
ということで特別教室棟の階段踊り場でサボってます。うーん、快適快適。
スマホがさっきから震えてるけど気にしない。
「見つけたわよ大澤さん。」
「えっ?」
バレるの早すぎじゃない?なんて焦って視線を動かせば、なんと、相澤さん。
「相澤さん?どうしたの?」
彼女に探されていたらしい。しかしそのまま俯いて沈黙してしまう。こうして対面するのは巻き込まれた日以来だ。聞いた話によれば、夏休み中に起きたことだから特に停学とかにはなっていなかったらしい。校長先生が面倒くさがったのも理由の1つだとか。ゲームの中の校長もだいぶ残念な人だった気がするから、そこはしょうがないのかもしれない。
「相澤さん?」
「…私、転校するの。」
「…は?」
「1回で聞き取りなさいよ。転校するのよ。ゲームオーバーなの。」
凄い冷めた視線を寄越してくるけど、いきなりそんなこと言われたら疑問系で返したくもなる。
というかゲームオーバーってなんだ。彼女はただ転生してきたわけじゃないのか。
「ゲームオーバーってどういうことですか?」
「そのままの意味よ。私は逆ハーにもなれなかったし、先生にも手を挙げた。それでここに連れてきてくれた人の逆鱗に触れたのよ。」
どうしよう、意味が分からない。聞きたいことが次々に溢れてくるのに、自分がこの世界のモブだと誤魔化してきていたせいで素直に口に出せない。
「あの人から聞いたわ。アンタもここがゲームがベースになってるって知ってるんでしょ?」
「あ、えー、うん…。相澤さんはここへ連れてきてくれた人に会ったことあるんですか?」
「当たり前でしょ?…もしかしてアンタ知らないの?」
「実は何も知らないです。なんでここにいるかも分からなくて。」
どうやら私を連れてきたのもその人らしい。でも何故私には会ってくれなかったのだろう。
悶々としていれば前から溜め息が聞こえてきた。先程とは違いどこか憐れむような視線に苦笑いで返すしかない。
次の瞬間。
距離を詰められ相澤さんに胸ぐらを掴まれる。急なことにロクな抵抗も出来ずされるがままだ。
「ちょっ相澤さ「聞きなさい。」」
言葉を遮られ、彼女の顔が近付き、言葉を放つ。
それは誰かに聞かれたらマズイかのように。
「あの人のことは何も話せないわ。それが契約だから。」
「契約?」
「アンタもアタシも只の駒にすぎないのよ。あの人の願いを叶える為のね。」
「何それ…。」
「気を付けなさい。この世界はもうゲームなんじゃないわ。アタシがいなくなったら、次はアンタが利用されるのよ。」
そこには逆ハーを夢見てキラキラしていた残念少女の面影すらない、まるで人形のように表情がない女の子がいた。




